思い出ダイジェスト
二度目となるchoro'n'POWでの浅草HUB出演。
昨年の夏の関西旅以来、ひさびさのメンバーの皆さんとの再会でした。
トランペットとトロンボーンとチューバ、そしてパンデイロで果敢にブラジル音楽ショーロおよびオリジナル曲を演奏するバンドですが、久しぶりに集まって音を出すと、最初のほうは毎回、えらくスカスカなサウンドに驚きます。
そこをなんとか半笑いで進めてゆくうちに、楽しくなってくるのがchoro'n'POWスタイル。もっと頻繁にライブができると良いのだけれど。
最後は見谷学長率いるパンデイロくらぶの皆様も参加しての大円団となりました。
中村恵介さんとのトランペットお遍路。
私的にはコロナ禍以来はじめての、群馬の万座温泉、日進館での、ロビー演奏でした。
お客さんも我々も国内有数の硫黄成分の高い温泉に入り、地産のものをふんだんに使ったうまい飯を食ってかぎりなくリラックスした状態で行われます。
我々二人とさらに名手、田中充氏を加えた3トランペットに、溝田麻美さんのボーカル、中林薫平さんのベース、という豪華極まるセットで、九割五分シルバー層のお客さんは全員浴衣。なんならそのあとの大抽選大会の前座とも言えるここでの演奏、やはりじつに趣深く楽しかったです。
旅館の顔、齢86になられる市村マスターの滋味溢れるテナーとのセッションも非常に良き時間となりました。
出演後は楽しい打ち上げ、そして締めに中村さんと夜の露天風呂でのひととき。満天の星をバックにタオルを凍らせて遊びました。
江古田ソルトピーナッツでの2トランペットとベース工藤精さん、ドラム小松伸之さん。
久しぶりの工藤精さんとの共演は多くを語らずともわかり合えるような、心響く時間でした。小松さんのジャズ愛に満ちたドラムもすばらしい。
聴きにきてくれたベースの佐藤えりかさん、そして歌手坂本愛江さんも飛び入りで演奏してくださり、とても嬉しい夜でした。
中村恵介さんとは次の日、池袋のホットスポット友誼商店(中華マーケット)内のフードコートにてお昼の打ち上げ。伝説的リペアマン拝籐先生も招いて盛り上がりました。
個人的にはマストの臭豆腐と、新しくできた雲南省ブースのラム汁がヒットでした。あと、胡麻みそスープつけ麺てきな何か。
音楽に長けている人は食にもセンスを発揮する場合が多く、中村さんもその一人。
また今年もどっかゆきたいね、と食後のコーヒーを南池袋公園の洒落カフェのテラスでキメて解散。
そして今回の東京最終日は下北沢、空飛ぶこぶたやにて、クラリネット近藤哲平と歌手ジェットウォンの2マンライブでした。
いろいろとやることがあるので早めに店に入らせてもらい、セッティング。
まず、ジェットウォンはカラオケを使うでiPhoneと iPad、どちらもいけるように配線をチェックして音量チェックもばっちり。ばっちりだったのです。
あとはキーボードを使って弾き語りの練習を、(この期に及んで)するのみ。
弾き語り強化中であるジェットウォン、練習に熱をいれすぎて若干喉がかすれてきたので、中断してのど飴を買いに。
舐めつつさらにもうちょっと練習していると、開店準備中の大さん(マスター)が、「ジェットさんいいわあ、、」と抜群のタイミングで褒めてくれたので、ようやく練習終了。気をよくしてコーヒーを買いに街に出ました。
集まってくれた、なかなかにマニアックなお客さんを前に、先発は近藤哲平、「シルエット近藤」。
演歌やムード歌謡の豪華なカラオケをバックに体をよじり、ソウル歌手がシャウトするが如く吹き倒すかとおもったら、お客さんに急接近して耳元でささやくように。
出会った頃に比べて、音楽はもとよりルックス的(パーマ、眼鏡、眉剃)にも大幅に強化された彼。セット最後にはついにイスに飛び乗り、KennyGばりの高音ロングトーンでフィニッシュ。
ミラーボールがあまりにも似合っていました。
これは手強い相手と組んでしまった、ジェットウォン。
張り詰めた緊張感のなか、弾き語りでのサランヘヨ神戸から。よし、75点。次はカラオケを使って泣かないで神戸。
fuming制作の素晴らしいオケに包まれて、完璧な演技を披露し、ほぼ満席の客席を魅了し、次の曲のオケを出そうとするが、出ない。
一旦閉じたり、再起動しても出ない。
繋いでいたiPhoneからiPadに変えよう、てことになって変えてみる。
すでにショーが中断して数分経っているのでお客さんももはや、もはやである。
で、iPadに繋ぎ変えても、まだ出ない。
いまならほんとうは、もっと前の段階で、さっさと諦めてなんか気の利いた面白いことでも言って、弾き語りに専念してみる方向をさっさと歩めばよかった、と反省するが、、
思えば以前、CDウォークマンでカラオケを出していた頃、途中でそれがうんともすんともいわなくなる事態が何度かあったな、、
体勢を立て直し、弾き語りや無駄話をしつつ、シルエット近藤をゲストに、そして遊びに来てくれていたパンデイロ見谷師匠にも参加してもらって、まさに這這の定(ほうほうのてい。今にもはい出さんばかりの様子。ひどく恐縮し、またさんざんな目にあい、あわてて逃げ出すさまをいう。コトバンクより)でのジェット。
しかしいまだにわからないあのカラオケ機能使用不可能現象の怪。
それが意味することの何かを検証すべくジェットウォン、緊急来日からの緊急帰国。
優しいお客さんたちから優しい言葉をもらったのに鈍い返事しかできず、反省しきりです。
シルエット近藤とはまた、つぎは関西とかでも、という話になってますので、乞うご期待。
ともあれ、各所にてお越しいただきました皆様、お世話になったお店、スタッフの皆様に感謝、感謝。
というわけで、旅の記録、長々とお付き合いいただきありがとうございました。