大雨が長く降り、今日は久しぶりの青空が広がる。
ふと空を見上げれば、雲高くそよ風が涼しい。
ついこの前まで暑くて、蒸して、苦しい猛暑は何処へか。
台風は夏までも吹き飛ばして行ったのだろうか。
猛暑はみんな嫌いだろう。僕も嫌だ。でもなぜか夏が終わり秋になると少しさびしくなる。
なぜだろう。。
夏。
夏から秋へ。
若き男達の装いが秋仕様になるのが何よりも残念(笑)
Tシャツの袖口から、男達の象徴たる上腕の二頭筋・三頭筋が盛り上がる。肘を伸ばせば三頭が隆起し、肘を曲げれば二頭が隆起する。
この美しい筋肉の曲線美は古代ギリシャからずっと男性のシンボルとして伝えられている。
そして三頭は肩や背中へと、二頭は胸や前腕へと通ずる。
シャツという薄いベールにつつまれながら、その中の肉体は男を象徴するがごとく、胸筋、広背筋、肩、腕の各パーツが合わさり、美しい肉体美を形成させる。
それが秋になればジャケット、冬になればさらにダウンジャケットというブラックホールにのみこまれ、半年間以上、男性美の象徴は影を潜め、来たるべき太陽をひたすら待つしかない。
そして、男性が上半身の隆起よりもさらに男性たる象徴を現すところがある。
それは、大腿四頭筋を筆頭にその下半身の筋肉。
人の筋肉は、腰から下におよそ70%を占めている。
なのに、人は上半身ばかり筋肉を鍛えようとする。
筋トレの先輩いわく。『筋トレやるならスクワットをやれ!』と。
短パンから現れるその隆起した下半身。その隆起は自然な現象だけではない。それは明らかに鍛えた者しか与えられない曲線美。
その下半身の見事な太さと隆起は何度ひざを曲げ伸ばしし、そのために何キロの重さを天と地に捧げたのだろうか。走り蹴り踏ん張るしかない単純であり過酷なワークに耐え抜いた者しかできない男性の太もも。
最近の短パンはなかなか面白い。
何年か前までは、短パンはみんな膝丈と定まっていた。
それが、最近では女性の短パンかと思うほど膝上まで上がり、大腿四頭筋を強調させる。
逆に、八分くらいまで長く、足首の少し上あたりを出す◯◯丈パンツも存在する。
そして、その男子の短パンからたくましい足が伸び、そこには『オレは男だ!』と主張するかの如く、びっしりと毛が覆う。
男性が男性たる所以を象徴している。たくましさをさらに強調させるすね毛が夏の日差しに照らされている。なんと美しい光景だろうか。
これは女性にはない光景。男性ホルモンのなせる技なのか。人類の生物の神秘なのだろうか。
動物たちは、その身体全体に毛が覆っている。
力の象徴か。性へのアピールか。神秘的である。
昨今、ハイジ男子などと、生まれつき与えられたヘアを脱毛する若者がいると聞くが、私が首相になった時はそれは刑法の犯罪に入れておくので覚悟しときなさい。
しかし、世の中、すね毛ひとつ取っても百人が百様。濃い人、薄い人。ある部分だけ生えてる人。足全体に生えてる人。
この人絶対濃いぞと思っていたら意外と薄い人。顔は可愛い童顔でもしっかりと生えているこのギャップ感。
男のその鍛えた下半身の筋肉にこそあるべに存在。
豊穣な茂みは、秋の収穫前の稲穂のように『漢』の実りを黒く象徴する。
いろいろ存在する。
いろいろあるからこそ私は敢えてガン見をするのである(笑)
秋になれば、その景色がだんだんと少なくなってしまう。それはまるで落葉樹のように、一葉一葉となくなってしまう。
あーさみしい。