父の知り合いでしょうか、こけし研究の仲間でしょうか、または伝統こけし作家の方かも知れません。

 色紙の真ん中にこけしの頭部をさらさらと描き、右にこけしへの思いを書いています。左側には「こけし祭り」に行ったことが書いてあります。
「こけし祭り」とは「全国こけし祭り」のことです。毎年宮城県鳴子温泉で開かれています。私も父に連れられて一度行った覚えがありますが、子どもの頃のことで、やたらにたくさんこけしが並んでいるところを見たなあという思いだけは残っています。
 その「全国けし祭り」に行ったついでに蔵王温泉を訪れ、聞いていた「蔵王学園」に寄って、父に会ったことが書かれているようです。父は県の職員として蔵王温泉にある虚弱児童施設に勤めておりました。ブログ596にもそのことが書かれています。
 この方は父の仕事についてではなく、こけし研究家としての父に興味があったようです。父は昭和33年頃には、こけしの系統、こけしの目、こけしの胴、こけしの口、頭の形、頭の模様、胴の形、そして「白布高湯のこけし」、「小野川のこけし」などと、地域毎の特徴をまとめて発表していました。

 蔵王高湯温泉で、夜も更けるまで、この方と父はこけしの話をして楽しんだのでしょう。