「ひよどり」について広辞苑第五版に次のようにあります。
「スズメ目ヒヨドリ科の鳥。大きさはツグミぐらい。大部分青灰色で、頭の羽毛は柳葉状に立ち、耳羽は栗色。山地の樹林に繁殖し、秋、群をなして人里に移る。波状に飛ぶ。鳴き声は『ひいよひいよ』とやかましい。日本に広く分布。ヒヨ。ヒエドリ。(後略)」
 また、鵯花(ヒヨドリバナ)として次のようにあります。
「キク科の多年草。高さ80センチメートル内外。茎頂に散房花序をつけ、淡紅色または白色の小さな頭花を密生する。秋、ヒヨドリの鳴く頃に咲くのが名の由来という。(後略)」

 色紙はK先生作です。先生は子どもたちにはもちろん、教職員にも親しまれ、信望の厚い方でした。よく自然観察会の講師としてご活躍なさいました。その先生の作、「小春日和の のどけき園の午下がり しじまつんざく ひよどりの聲」です。先生は退職後、幼稚園の園長先生もなさいましたので、その時の一コマ「のどかな園の午下がり」を詠ったものでしょう。

 ヒヨドリは飛び立つ時などに鋭い一声、「ひー」とも「ぴー」とも聞こえる声で鳴きます。まさに「しじまつんざく」声です。我が家にもよくヒヨドリがやってきます。この「しじまつんざく」声をよく聞いています。またヒヨドリは、シジュウカラやヤマガラ、コガラ、メジロなどより大形の鳥です。シジュウカラなどの小形の鳥が餌をついばんでいると、「ぴ~」とやってきて小さい鳥たちを追い払ってしまいます。我が家ではヒヨドリを「ヒヨンドラー」と呼ぶこともあります。