山形が生んだ詩人佐藤總右氏の作。

「ふるさとでは 風も 素足を みせて 通る」の詩と、桃でしょうか、すももでしょうか、添えられた絵の色紙です。

 詩と絵の二人の作品だからでしょうか、色紙を横に使っています。珍しい色紙の使い方です。家にある色紙の中でも数枚しかありません。色紙の使い方にはこのような横置きというか、そういう使い方があったのですね。
 この色紙の場合、詩の文字の置き方というか、文節毎に改行して書く表現が実にしっくりします。そして置かれている絵も、ここでなければならないというほど、ぴったりしています。二人で相談してこの置き方、色紙を横に使うようにしたのでしょうね。

 佐藤総右氏が二人で作った色紙を前に紹介しました。ブログ595です。山形市の初市を題材にした色紙で、画家の細梅久弥氏が初市で言葉を交わす人びとを描きました。背景に梯子などの売り物を背に、たくさんの人びとが立ったまま話をしています。その色紙に、「ことばの前に心あり 言葉の後に心あり」と二行の縦書きの言葉があります。見事な作品です。この色紙は縦に使われていました。色紙の縦横を、言葉や絵に合わせて用いていることが分かります。

「ふるさとでは 風も 素足を 見せて 通る」。ふるさと山形では、この季節、子どもたちは素足を見せてで外で遊ぶのです。水遊びをするのです。