これまでなりたかったオトナは最早理想像でしかなく
オトナとはお化けよりもずっと怖いものと知り
力に任せていとも簡単に世界を捻じ曲げる
そこには昔僕らの夢見たカッコいいオトナの姿などない
欲にまみれてどんな怪物よりも恐ろしくなった姿
僕らの夢を打ち立てては壊し、打ち立てては壊した
今よりもずっと青い空を見上げ
今よりもずっと青い樹々に上り
今よりもずっと赤い夕焼けを見て
今よりもずっと美味しくご飯を食べ
いつも新しい発見と驚きに満ち溢れていたティーンエイジはもう帰って来ない
なんてコトだ
俺はもうあの青い空を見上げることも
青い樹々に上ることも
赤い夕焼けに染まることも
美味しく物を食うことも
出来ない
日々のヘビーローテーションに悩まされるのだ
日々は新鮮から遠ざかり
やがて網膜と一緒に褪せて行く
君と一輪の花を愛でたことも
君と手を繋いで歩いたことも
君と花火を見に行ったことも
記憶からは薄れて 褪せて
今目の前にいるしわくちゃな顔したあなたのことを 私は思い出せない
どうしてあなたは尽くしてくれるのだ
どうしてあなたは語りかけてくれるのだ
どうしてあなたはいつも隣にいてくれるのだ
褪せて行くだけだった心に
薄い青した空を見せ
若葉色の樹々を見せ
朱色の夕焼けを見せた
僕の心にやがて綺麗な花が咲いた
何色かなんて もうどうでもいい
この花を摘んであなたに手渡そう
僕とお付き合いしてくれませんか
