「優子は今日も人気だな」

 「みんなもでしょ」

 「あはははは」

 「でも、きゃあきゃあ言われるのはあんま好きじゃないなあ」

 「え〜佐江は好きだけどな〜」

 「佐江、ゆきりんに言っちゃうっスよ」

 「え〜やめてよ!りんちゃん本当に心配してるんだから」

 「でも、優子はなんで何でもできるのにこんなに小心者なんやろなあ」

 「なんでもできるのに寂しがりな末っ子系!って言われてるもんね」

 「佐江ちゃん馬鹿にしてるでしょ!」

 「してないよ!佐江は優子のこと尊敬してるしだーいすき、、あっ妹みたいで」

 「あははは、そんなことわかってるよ」

 「佐江ってガチで否定するから怪しくなるっス」

 「うるさいぞ!」

 「ねえ、才加この後の予定は?」

 「うちらは担任が中学の時から変わんないからホームルームは無し

  その代わり交流クラスのA組のに出るらしい」

 「A組って持ち上がりが多いっけ?」

 「多いけど十人くらいは外部っス」

 「才加とたかみなはすごいねえ、よくそんなに把握してるね」

 「おい、優子こういうのは優子が把握してないと」

 「だって、興味ないし、めんどくさいもん」

 「才加、優子にそれを言っても無駄だよ」

 「あっ、A組にはあっちゃんいるよ」

 「マジ?あっちゃんいるの?話しかけよーっと」

 「佐江ちゃん浮気したらゆきりんに言っちゃうよ」

 「優子は好きな人まだ出来ないの?」

 「んー、わかんないや」

 「あの昔お世話になってた陽菜ちゃんは?」

 「陽菜ちゃんは優しいよ!でもね好きなのかわかんないや」

 優子以外の4人は顔を見合わせため息をついた

 『ダメだこの鈍感さんは』

 「ん?何?」

 「いや別に、、、あっ、後今日生徒会の仕事あるから残ってね」

 「ええええええええ」

 「優子は生徒会長やろ」

 「だって、めんどくさいし、今日初日だよ?」

 「いや、ならなんでこれ引き受けたのさ、佐江は優子が受けたから

  引き受けたのに」

 「えーだって生徒会室広いし綺麗だしくつろげるもん!」

 「そんな理由っスか?」

 「でも、先生にあんなに頼まれたら断れないやろなあ」

 「本当にそれだよね、なんでねえ、まだ高一だよ?」

 「まあ、うちらに頼んだら生徒が喜ぶし、アピールにもなる

  何より仕事の処理が早そうだからじゃない?」

 「才加、それ自分で言っちゃう?」

 「いや、、、才加のことじゃなくて、、、」

 「慌てすぎやろ」

 「ねえ、A組ってどこ〜」

 「優子、、、場所くらい覚えてほしいっス」

 「、、、、、教えて」

 「ここだよ」

 

 優子たちは教室の前に到着した

 

=教室の中=

 「えー、このクラスはSクラスとの交流クラスですので今から

  入ってきてもらいます」

 「やった、また優子ちゃんたちと同じクラスだ!」

 「さっきの方達?」

 「そうだよ!マジでいい人たちだから」

 もう自己紹介も終わりクラスのみんなは仲良くなっていた

 「陽菜!優子ちゃんたち来るよ!」

 「でも話せるかな、人気そうだし」

 「人気なのは事実だけど、私が呼べばすぐ来るから」

 「あっちゃんってすごいね」

 「あはははは」

ガラガラ

 「ヤッホー」

 「佐江ちゃん!」

 「皆さん一応自己紹介、、まあいっかみんな知ってるよね」

 「先生適当っスね」

 「あっ、交流クラスってことやし普通に話しかけてや」

 「あと、きゃーきゃー言わないでね!同じ歳だし、、、ね?」

 「わかったー、でも佐江ちゃんは歓声好きでしょ」

 「うっ、、、それは」

 「あはははは」

 「じゃあーホームルーム終わり!先生は消えるからみんなで話してねー」

 「はーい」

 

そこへ別のクラスから人がきた

 「あのお、大島優子ちゃんっていますか?」

 「なーに?私だけど」

 「私、C組の内田って言います!今日入学式で見て一目惚れしました!

  付き合ってもらえますか?」

 「わーお、直球っスね」

 「いいよー、何に付き合うの?」

 「・・・・いや、あの」

 「ごめんねーうちの優子ちゃん究極の鈍感さんなんですよ」

 「佐江ちゃん!」

 「だから、恋人として、、、」

 「いや、それはちょっと、、、」

 「まだ、私のこと知らないからですか?じゃあ、お試しでもいいので」

 「はーい、ストップ!教室に戻った方が良さそうやで

  あと、優子は今彼女募集してないんや、ごめんなあ」

 「・・・・わかりました」

 

 その子は去っていき、教室の中はしばしの静寂に包まれた

 

 「相変わらず優子ちゃんはモテますね」

 「さっしー、A組だったんだ」

 「はい、きたりえと由依もいますよ」

 「ふーん」

 「優子の何に付き合うの?はびっくりしたよ」

 「だって、ねえ、初対面で告白は、、、、」

 「まあ、告白されても優子ちゃんは付き合わないじゃ無いですか」

 「優子は笑顔で断るから余計に傷つくんっスよ」

 「うるさいなああ」