相棒ten 第12話 「つきすぎている女」 感想 | 何事も楽しく、過ごしたい。

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"ついてない女"こと月本幸子(鈴木杏樹)が刑期を終えて出所。
右京(水谷豊)に「助けてください」という連絡が入った。出所後、清掃業者に就職。
仕事ぶりが評価され外食チェーン社長・間宮(田中壮太郎)の専任家政婦に。
その後、寮代わりにと立派なマンションまであてがわれる。料理が店の新商品に採用されるなどし、
商品開発担当として正社員に!さらには若くてイケメンの社長・間宮からプロポーズまで…。
幸子は右京に「私がこんなについているはずがない」と訴える。
さらに間宮から入室を禁じられている書斎に何か恐ろしいものが隠されているはずだと指摘するが、
それでも動こうとしない右京に失望した幸子は、「杉下さん、何か変わりましたね!」と言い捨てて帰る。
右京本人も、「最近なんとなく調子が出ない、頭が冴えない…」と言い始めてしまう。どうやら右京はスランプのようだ…。
幸子に巡ってきたこの"ツキ"は本物なのか、それとも誰かの陰謀なのか!?
今回は頭の冴えない右京が尊(及川光博)とともに捜査をする!
さらに驚愕の展開がラストに待ち構える!

ゲスト:鈴木杏樹 脚本:古沢良太 監督:近藤俊明
(公式HPより)

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今回のラストは、たしかにびっくりだった。

なんと、月本幸子が、『花の里』二代目女将に就任!であるのだ。
ここへきて、まさかの新レギュラーとは、予想しなかった。
確かに、これまでの憩いの場であった、「花の里」の復活はめでたい。
ちゃんと相棒HPのキャストのページにもちゃんと記載されています。

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先回と同じく、過去のシリーズに登場したゲストの再登板でしたが、今回は文句なく面白かった。
相棒には珍しく人の死なない回である。最近はどうしても重いテーマの回が多かったSeason10、
こういうコメディ的なものもやはり相棒ならではだ。
相棒の長い歴史が今回のストーリーでは効果的に使われていた。
事件と思われていたことの殆どが月本幸子の被害妄想というのは予測できたのだが。



事件性の低い話だが、伏線の張り方は巧み。
月本幸子が服役中に習得した資格に調理師免許があったことや
外食チェーン店の社長宅で出した料理がメニューに採用されるほどの腕であったことが、
二代目『花の里』女将就任の説得力を高めていたし、
失踪した先代のハウスキーパーの潜伏先を探し出す突破口になった梅干を巡る会話や
神戸による月本幸子評(おっちょこちょいな女)がラストのお茶漬け取替えの伏線になっていたりと実に芸が細かい。
ちゃんと伏線の回収もしっかりとし、ラストにもっていく展開は、さすがの一言だ。
ストーリーが月本幸子を中心に話が進行し、特命係、そして意外と本気で調査に乗り出す捜査一課の3人。
それぞれいい味だしてます。

高額な給料、行方不明になった家政婦さん、あやしい新興宗教
幸子さんが「何かある!」と思うのもちょっと理解出来るかも。
後をつけられていたのも本当だったし。
一体どんな真相が隠されているのかと思ったら、そう来たか~!と言うまさかの展開。
コミカルですごく面白いお話でした。
そして、ストーカーの正体もまさかの、である。
これは過去の月本幸子登場回を見ていた人にとっては、ニヤリとさせられるものだった。


そして、今回の珍しい切れ味の悪いスランプ状態の右京さん。まさかの更年期障害?

杉下右京 「僕は一体、どうしてしまったのでしょうか?」
米沢守 「所謂、更年期障害ではないでしょうか? 男性も増えているそうですから」
杉下右京 「それは……ないと思いますがね」
米沢守 「私くらいの年齢でもなる人は沢山いるそうです」
杉下右京 「それは……ないと思いますがね」
米沢守 「だとすれば……若年性の……」デデーン
杉下右京 「……それもないと思いますよッ!」

まさかの米沢さんに相談とは、ずいぶん重症かと思いきや、
その原因がこれまでの長年の習慣だった「花の里」がなくなったことで、
これがラストの月本幸子の「花の里」の二代目女将に就任につながるとは。

しかし、怪しいと思った若社長はすごく良い人だったのに幸子には振られるし、
最後はボコボコに殴られるしで何だかすごく可哀相だ。
結局前の家政婦も金を持ち逃げしていたわけだし、やられ放題だ。

そして、「ついてない女」改め「おっちょこちょいの女」の幸子、花の里の2代目女将に就任。
右京さんと尊くんに再び憩いの場所が復活。
これからも幸子さんは活躍をしてくれそうだ。やっと女性レギュラーの登場でもあるし、
これまたおっちょこちょいの陣川くんが登場するとどうなることやら、楽しみだ。