二階堂和美 at 自由学園明日館 2007.3.14 | 跳ねる魔球!

二階堂和美 at 自由学園明日館 2007.3.14

nika
二階堂さんのライブに行ってきましたヨ。

目白の自由学園という高校の施設、明日館というフランク・ロイド・ライト設計の洋館。建物の見学のみでも人が来るような重要文化財。その講堂が会場。
うーむ素敵、な建物。分かりやすくいえば古い小さな教会みたいな、と思ってもらえればよいかと。椅子も教会にあるようなベンチ、木枠の窓のデザインなんかもなかなか、以外に高い小さなステージにはグランドピアノが置かれてました。
初のライブがこんなとこで聴けるとは。というか変わったとこでのライブも多いみたいだけど。

今回のライブは高校の生徒が卒業する先輩にプレゼントとして企画したらしいです。なのでどうも高校生っぽいのがCD売ってたり会場案内に立ってたり。チケットも2000円とお安め。「安くしたるからキミら働け!」みたいな感じ。
いい話じゃないですか。

まず一人で登場のニカ嬢。
「このステージの高さをどう克服しようかと思って‥。まあ長いスカート履いてきただけなんですけど」と母親が昔卒業式に作ったという青いドレスに裸足、ギターを高めに抱えて歌いだす。
1曲目「時が流れても」。ゆっくりとギターを一音一音鳴らし、弦をこする音までモロに聴こえる。声も大事に発している感じ。曲もすごく間のある曲でお互い緊張感が漂う。ボーカルは高め、CDと違わぬ、それ以上にきれいな、透明感のある声。曲は後半ギターは流れるようにテンポが上がってくるのに大してボーカルは同じ調子を保ったまま。その差がどんどん広がっていくのがすごく面白い。あれは簡単なことなんだろうか?
よくある早回しの雲の流れの映像、あれにゆったりしたボーカルが乗るような、そんなスケールの大きな曲と歌、を一人でやっていた。
もう2曲演った後ピアノの渋谷毅さん登場。
「あの子のあの頃」がすんごく良かった。終始抑え目に淡々とポンポン響くピアノが心地よくて。ボーカルも抑え目な曲だけに実力が分かる感じ。

「楽しくなってきました‥」とにこやかな表情の後一転、ホーンを真似た声が獣のような唸りに流れて始まったのが「今日を問うPart2」。CD以上のハジけ方、あの大量の詞を完全に自分のものにして擬音を織り交ぜ自由に発していた。追いかけるピアノのノッてきて間奏はピアノ・声・ギターと展開の激しい圧巻のセッション。
彼女の声も形相もすごいことになってたから生徒さんも面食らっていただろう。
アルバムではビッグバンド風の「いてもたってもいられないわ」はもっとシンプルに、ピアノがすっごい楽しい感じに。

渋谷さんのソロで休憩後戻ってきたニカ嬢はライブの経緯を話した後、「直球ですが」と斉藤由貴の「卒業」を、オリジナルを昇華させたようなボーカルで披露。リアルに卒業のタイミングで聴ける若者が羨ましい。
「日向月」もアルバムのドラマチックなアレンジとは違った感じでしみじみ聴かせ、古いアルバムからの「いくつもの花」はいくつもの擬音を放出、楽しめた。
後は「LoversRock」「レールの向こう」なんかをやってたかな。「LoversRock」イントロの「ウーウウー」は昆虫のような形相で搾り出してたけど歌はすんごく優しく切なく。「レールの向こう」はアルバムの雰囲気、生で聴くとやっぱいい。

会場の使用時間が限られているので予定外?だったかもしれないが1曲だけアンコールで歌ったのは「思い出のアルバム」。
「いーつのこーとだーか思い出してごーらん」
てあの歌。
歌詞ややオリジナルになってるみたい。「卒業」の時に「著作権協会の方はいませんよね」と笑いをとっていたがこっちの方がマズイ(笑)。
まそんなのどうでもよく、これがまたウルウル状態で。
途中マイクをそっと置きステージを降りて生で歌う彼女。次第にゆらゆら踊り出し、そのままバレエのようにクルクル回りながら会場の通路を一周、本人も会場も何とも言えぬ幸福感に包まれる。

うーんよかったなあ。
時に見せる激しさもさることながら、抑えた歌まで全域での表現の幅みたいなところにすごい力を感じて。
柔らかさと強さ、そして慈愛すら感じるような。技術だけでなく後光差してましたねあれは。


終了後、後片付けしながらお客さんと談笑中。

nika