キリシタン大名だった高山右近(中村吉右衛門)と彼の許嫁でありながら結婚することが叶わなかったお吟(中野良子)、そしてお吟の継父である千利休(志村喬)、さらに天下を統一して朝鮮と明をも狙おうとする太閤豊臣秀吉(三船敏郎)の物語。利休は海外へ攻め入ることにあくまでも反対である。お吟を我が物にしようとする秀吉は、断れば右近と利休の命を保証できないと脅す。利休はお吟を右近のいる加賀へ送ることを決め、右近もそれを承諾するが、堺にある利休の屋敷は鉄砲隊に包囲されてしまう……。

また殿山泰司に会った。出番は短い。

しかし、ちょっと前の日本人は胡坐の組み方は本当に美しい。この映画だけでなく、何度も見たが、少し後ろに引いた片脚の膝を曲げ、同時に腰を下ろしながらもう片方の膝も折る。すると見事にすっと胡坐になる。椅子生活が長く、胡坐で座ろうとすれば後ろにひっくり返ってしまいそうになり、そしてまたベトナムで椅子のない生活をしている者とすれば、まったくうらやましい。