両親と姉殺害で無罪 水戸地裁 心神喪失で刑事責任なし(06/27 17:20
 茨城県土浦市の自宅で2004年11月、両親と姉を殺害したとして殺人罪に問われ、死刑を求刑された男性被告(31)に無罪を言い渡した水戸地裁土浦支部は27日、判決理由で「被告は統合失調症で、心神喪失だった」と述べた。
 被告の刑事責任能力の有無が争点だった。伊藤茂夫裁判長は「長期間の引きこもり生活により、父親に殺されるという妄想が次第に悪化。犯行時は物事の善悪を認識して行動する能力を失っていた」と指摘。捜査段階の精神鑑定を踏まえ「事前に凶器を準備するなど計画性があり、完全に責任能力はあった」とする検察側の主張を退けた。
 公判中に実施された精神鑑定で鑑定医は「被告は統合失調症で、善悪の判断を著しく欠いた状態だった」としていた。弁護士は被告を措置入院させる予定。
 判決によると、被告は日ごろから、父親=当時(57)=らに就職するよう口うるさく言われていたが、04年11月24日、母親=同(54)=と帰省中の姉=同(31)=を包丁で刺したり金づちで殴ったりして殺害した後、帰宅した父親も殺害し、自首した。

北海道新聞

死刑求刑被告に無罪 茨城県土浦市の両親と姉殺害事件(06/27 14:19)
 茨城県土浦市の自宅で2004年11月、両親と姉を殺害したとして殺人罪に問われ、死刑を求刑された男(31)の判決で、水戸地裁土浦支部の伊藤茂夫裁判長は27日、無罪を言い渡した。伊藤裁判長は判決理由で「心神喪失だった」と指摘した。
 刑事責任能力の有無が争点。弁護側は「被告は専門学校を中退後、自宅に引きこもりがちになり、統合失調症を発症。犯行当時は心神喪失状態にあった」として無罪を主張。検察側は捜査段階の精神鑑定などを踏まえ「事前に凶器を準備するなど計画性があり、完全に責任能力はあった」と反論していた。
 公判中に実施された精神鑑定で鑑定医は「被告は善悪の判断を著しく欠いた状態で心神耗弱だった。心神喪失の可能性もある」と指摘していた。

北海道新聞


両親と姉殺害で男性被告に無罪 水戸地裁土浦支部 
2008.6.27 13:51
このニュースのトピックス:刑事裁判
 茨城県土浦市の自宅で平成16年、両親と姉を殺害したとして殺人罪に問われ、死刑を求刑された男性被告(31)の判決公判が27日、水戸地裁土浦支部で開かれ、伊藤茂夫裁判長は「被告は犯行時、心神喪失状態だった」として、無罪を言い渡した。
 刑事責任能力の有無が争点。弁護側は「被告は専門学校を中退後、自宅に引きこもりがちになり、統合失調症を発症。犯行当時は心神喪失状態にあった」として無罪を主張。検察側は捜査段階の精神鑑定などを踏まえ「事前に凶器を準備するなど完全な責任能力はあった」としていた。
 公判中に実施された精神鑑定で鑑定医は「犯行時、心神耗弱だった。心神喪失の可能性もある」と指摘していた。
 論告によると、被告は日ごろから、父親=当時(57)=らに就職するよう口うるさく言われていたことから殺害を決意。平成16年11月24日、母親=同(54)=と帰省中の姉=同(31)=を包丁で刺すなどして殺害後、帰宅した父親も殺害した。

産経新聞


両親と姉殺害男性に無罪判決 判断能力認めず 水戸地裁
2008年6月27日19時27分
 茨城県土浦市で04年11月、両親と姉の3人を殺害したとして殺人罪に問われた男性被告(31)の判決公判が27日、水戸地裁土浦支部であった。伊藤茂夫裁判長は「犯行時に正常な判断能力が残されていたというのは甚だ疑問と言わざるをえない」とし、無罪(求刑・死刑)を言い渡した。
 判決によると、男性は04年11月24日、母(当時54)の胸を包丁で刺し、姉(同31)の頭を金づちで殴って殺害後、帰宅した父(同57)も金づちで殴って殺害した。男性は01年9月から自室に引きこもりがちになり、母親に暴力を振るうなど家族に対し異常な行動をとるようになった。
 犯行時の精神状態について、検察側の精神鑑定は男性の責任能力を認めたが、判決は「24歳ごろから統合失調症にかかり、善悪を判断する能力は著しく損なわれていた」とする弁護側の鑑定結果を採用し、心神喪失状態にあったと結論づけた。

朝日新聞


両親と姉殺害の長男「心神喪失」と無罪判決…水戸地裁支部
 茨城県土浦市で2004年、両親と姉の家族3人を殺害したとして、殺人罪に問われた長男(31)の判決が27日、水戸地裁土浦支部であった。事件当時の責任能力が争点となったが、伊藤茂夫裁判長は「長男は統合失調症が悪化しており、心神喪失だった」として無罪(求刑・死刑)を言い渡した。
 茨城県は精神保健法に基づき、長男の措置入院を決定した。
 公判前の精神鑑定では「人格障害ではあったが、精神病ではなかった」とされたが、公判開始後に裁判所が選定した医師による鑑定では「事件当時は症状が悪化しており、心神耗弱状態で、心神喪失だった可能性もある」とされた。
 判決で伊藤裁判長は「長男は長期間自宅で引きこもりの生活を続けるうちに症状が悪化、父親から殺されるなどの妄想により事件を引き起こし、善悪の判断能力を失っていた」とした。
 水戸地検は「予想外の判決。上級庁と協議して対応する」としている。
 判決によると、長男は04年11月24日、自宅で母親(当時54歳)と里帰りしていた姉(当時31歳)を包丁や金づちで殺害、帰宅した父親(当時57歳)も金づちで殴るなどして殺害した。長男は被告人質問で「父親は自分を殺そうとしていると思った」などと供述していた。
(2008年6月27日14時22分 読売新聞)

読売新聞




どうもこういった触法精神障害者の方の場合の事件後の流れがわからなかったのですが
今回の事件でわかりました
自傷他害行為をした場合、警察・検察が起訴をした場合は、拘置所に収監されて
裁判となるのですが
起訴されなかった場合は、措置入院の手続きがとられると
裁判でも、心神喪失・心神耗弱ということで執行猶予付きの判決もしくは無罪
となって釈放されることになった場合には
やはり措置入院となるのですね
んで、判決が出てから医療観察法による手続きにはいるそうなのです
ややこしいです
医療観察法も勉強不足なので・・
いろいろと問題もあるようですが・・