ここ数年、不調な身体を何とかごまかしてやってきた。でも、今日はさすがにお風呂で悲しくなって思わず涙が込み上げてきた。

その時、不思議なことに、長い間老人ホームに入っていた「ばばちゃん」の声が聞こえた。

「ほんにのう」
「まことのう」

ばばちゃんの優しい手が私の背中を撫でてくれる

「大丈夫。きっと大丈夫」

また、そう自分にいいきかせる。

「ほんにのう」
「まことのう」

天国のばばちゃん、見ていてくれてありがとう。