女の子指切りげんまん女の子




住む人の居なくなった義父母宅(スープの冷めない距離)を少しずつ断捨離していかなくてはと思いながらこの暑さにかまけ玄関を箒で履く事しか出来ていない。



そんな私に近所のお年寄りから買いものに連れていってくれないかと電話があった。普段は用もないのに何かと忙しいふりをする横着者の私だが、オバサンの有無を言わさぬ押しの強さについ、二つ返事で🆗した。



オバサンは今年88歳である。義母と同い年でもう一人向かいに住んでいたお年寄りも同い年(三ババと密かに呼んでました😂)だが、もはや生きて自力で歩けるのはこのオバサンだけになってしまった。



普段は近しい親戚筋のお隣さんに頼むのだが、男性には頼みにくいと言う。そんな時、私を思い出したのだ。オバサンは時々義母と暮らす私の労を労ってくれた。「すまんねーすまんねー」と言いながら車に乗り込み、私に一万円札を握らせ、誰にも言うな指切りをしろと言う。まるで幼子のように。「要らんよ。そんなもの」といくら断っても機嫌が悪くなるばかりで諦めて指切りをし、シートベルトを締め出発する。




オバサンの買い物は至極分かりやすい。「お父さんがこうこう(沢庵)がないと機嫌が悪い」と言いながら三パックをカゴに放り込む。お風呂や台所の洗剤などを意気揚々と沢山買い込んでいく。けれども悲しいかな、手持ちの袋を落として歩いていた。「落としてるよ」と渡すと「まあ、あなたと来て良かった良かった。」を何度も繰り返す。




疲れたのだろう、少し休むと言うので車の中で昔話をした。女子のトークは悪口混じりで盛り上がる。お年寄りが苦手な私と昔から何処か冷めたところがあるオバサンはどこか似ている。私もいつか指切りをする日が来るかもしれないなとふと思った。









音譜読んでくださってありがとう音譜
パフェ今日も明日も良い日でありますようにプリン