青空




見事なほど綺麗に刈られた芝生に寝転んで
抜けるような青空を見ていた
美しい花とホトトギスの声


誰かの声がする



学校の家庭科室
白いエプロンと三角巾で
シチューの底を掻き回し
必死に呪文を唱えている
「オモイダサナイデ」



白壁の古い町並み
文具屋の看板と抜けるような青空
石畳と赤い金魚
何処から聞こえてくるのか








泣きながら誰かに笑い
熱に浮かされたように
呪文を唱える
「スベテ ワスレタイノ」







スモークツリーは言う
この世に未練など要らない
心の声が聞こえても
選んだ道が違っていても
最初からひとつなのだから


遥か未来から道は続いている





女の子読んでくださってありがとう女の子
ベル今日も明日も良い日でありますようにベル