さて、初日。

電車移動しながら、隣のGさんと話していたら、

後ろに載っていた篠山先生にいきなり話しかけられる。

「ちょっとあそこの席に座って」

撮影開始か!?試し撮り?

気が抜けない~!と思う・・・。


私たちが茨木の旅館についた時、

技術スタッフ(メイクさん、スタイリストさんetc・・・)の皆さんは

既にロケバスで到着していた。


その日は単なる移動日になるはずだったのだが、

先生、エンジン全開なのか、

急遽、撮影開始となる。

私は急いでメイクしてもらい、服を着替える。


観光案内の地図に、滝の絵が載っており、

旅館の人に聞くと、割と近くにあると言う。

そこで撮ろうという事になり、

ロケバスで移動。

・・・・・近くって20分くらい?と思っていたら、

あらあら滝はどこにあるのか?

ロケバスはどんどん山の奥の方まで進んで行く。


そして、車では行けない道まで辿りつき。

きっとこの奥であろうと、歩いて行くことになったんだけど・・・・。


先生、早い~!!!!

山道をどんどんと先頭切って登っていかれる。

私も急いで、着いて行く!

その後をちょっと遅れてスタッフさん達。

みんな、ぜいぜい息を切らしてるんだけど。

先生67歳。誰よりも元気である。


山道を進んで辿りついた滝は、

まるで予め用意されてたような素敵な滝だった。


先生の鋭い眼差し。

ピーンと張り詰めた空気。

いよいよ、撮影が始まった。


私は心の中で呟く。

どうぞ、この大自然と一体になれますように・・・。

自分の全てが溶けて行きますように・・・。

自分の全てを最大限に表現できますように・・・。

何度か深呼吸をした。。


もくもくと撮り続ける先生。

そのスピードたるや、

助手さんのフィルムチェンジが間に合わないほどである。


滝に沿うように巨大な岩が・・・。

全裸の私に先生は一言・・・。

「そこの岩に登って!!」


私は岩を這う!(裸族ばりのワイルドさだ!)

濡れた岩はぬめっとしていて。

擦り傷でも作ろうなら、

この後の撮影に響くから、

手足の置き場を確かめながら、

緊張しながら、岩を這う!


自然ってなんて気持ちいいんだろう・・・。

心地よい水の音色に抱かれて・・・。

地球の一部である、自分のちっぽけな存在を思った。


先生の集中力は凄まじく。

懸命にシャッターを押す姿はとても凛々しくて。

写真に捧げてきた先生の人生を思った。


一日目。

滝の撮影のみにて終了。

時間にしたら短かったけれど。

私はクタクタになり、ぐっすり眠った・・・・。


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関係ないおまけ(笑)

    

毎週、録画して見ているNHK「プロフェッショナル~仕事の流儀」

世界が認める、日本のすし職人、小野二郎さん(82)。

7才から働きずめの人生だという。

その笑顔が素敵すぎて。

どんなに仕事を愛してるかが伝わってきて。

うるうるきた・・・・


おじいちゃん・・・・・・・・格好良すぎ!!