神様が他の惑星から移住させた人類は、半径5km程度の地域を丸ごと環境そのままに、或る日突然、地球へ転送されたため、移住させられた者たちは誰も気づかなかったそうです。

 

地球への移住は1区画4~5万人を単位に、「ツイート大陸」全体に約30ヵ所ほどに分散されて行われたとの事です。

そのために、移転させられた者たちの人種も様々だった様です。

 

前回の話しを続けます。

 

神様の指示に従わなくなった人間たちは、次第にその残虐性を示し始め、逆らう者たちを殺害し始め残虐性を示していった。

その矛先が、神様の言う事を厳格に守っている者たちに向けられそうになった時、その者たちを可愛く思っていた神様は、彼等を護るために大陸南部の安全地帯に逃したそうです。

 

侵略者はそれを追って軍を進めて行ったのですが、神様は彼らを護るために、大地を裂き火を噴かせ、溶岩と共に侵略者たち総てを滅ぼしてしまったそうです。

 

残った人間たちは、神様に逆らって全滅させられた侵略者たちの事を知り、神様を恐れ慄き、自分たちの生活を悔い改めたようです。

 

しかし、それも時間の経過と共に薄れ、恐れを知らない一部の者たちが徐々に物質主義に現を抜かし始めていったそうです。

元々、独占欲が強い我儘な人々は次第に元の堕落した生活へと戻って行き、僅か十数年後には、また領土争いを始めてしまったそうです。

 

そのような風潮の中にあって、南部へ移住した者たちは、状況の変化に気付かず、依然、神様の示した事を守り平和な生活をしていたそうです。

 

領土争いに激しさを徐々に増していく人間たちは、またしても残虐な行為と共に、徐々にその勢力を拡げていき。

やがて、その矛先が南部に移住した者たちにまで及ぼうとしていた時に。

 

それを観ていた神様は、もう救いようが無いと諦め、南部地区に移住した住民を除き、総ての人間を大雨による洪水や大地からの噴火に伴う災害によって全滅させてしまったとの事です。

 

この事が起きたのは、他の星から人類を移住させてから、僅か1万4000年しか経っていなかったそうです。

この時に南部地域へと移住させた住民は、二つの町で総勢10万人程だったそうです。

 

彼ら二つの町同士の仲は良く、リーダー同士が情報を取り合い平和に生活していた様です。

二つの町は、その後も神様の言い付けを守り平和に暮らしていたそうです。

 

自然の力は、荒れ果てていた「ツイート大陸」の北部の様子も徐々に変化を見せ、自然環境が元に戻ったのは、事件から約2000年が経過していた様です。

 

時の経過と共に、南部地域の住民も徐々に人口が増加していき、この頃に成ると、二つの町の総人口も30万人程まで増加していたそうです。

そのため、中には北部地区へとグループで移住していく者が出て来たそうで、その数も徐々に増えていったそうです。

 

人間が「ツイート大陸」全土に住み着く様になったのは、それから更に3600年余りが掛かったといいます。

この頃の町の人口は1つ当り約2万人で生活していたそうです。

 

元々、2つの町が基本で善良な者たちだった為に、「ツイート大陸」全体に拡がってからも、各リーダー間の情報交換も密に行われており、その統制も良く取れていたそうです。

 

そのため、平和な生活が1万5000年程の長期に亘り続いたそうです。

この時の民の生活の様子は、ほぼ縄文時代の生活と同で農耕中心だった様です。

 

鉄や金、銅、鉛など採掘し、鉄を使った道具も使っていたそうです。

また、沿岸部では、小舟による沿岸部での漁をしていた様です。

 

ただ、大陸の外へ行く事を神様は禁じていたため、大きな船を造って洋上に出ることは無なかったそうです。

しかし、平和な生活の中でも、もっと良い生活がしたいと願う者は何時の時代にも出てくるもので、神様の言い付けを無視して他の地域の物を欲しがり奪う者が出始めて来たという事です。

 

今回は、ここまでにします。 つづく。