みなさん、こんにちは。
会計士・税理士の小嶋です。
本日は、「ベンツの購入はそこまで節税にならない!?」ということで、記事を書かせていただきます!
まず、始めにですが、全く節税にならない!>< ということではありません。
会社の経費としては認められる以上、所得を押し下げるため、高額なベンツには一定の節税の効果はあります。(というより、本来支払わなければならなった税金分のバーゲン購入ですね!)
ここで、私が警鐘をならしたい点を、説明するにあたって、一つポイントがあります。、
それは、ベンツを経費化するには一定程度時間がかかるということです!
これは、ベンツを経費化する際には、「減価償却」という手続きを通じて経費化する必要があるからなのですが、
ではこの減価償却というのは、何なのか??
ベンツを購入している方は、ご存知の方も多いかと思いますが、一応説明しておきますね!
減価償却というのは、ベンツを始めとした固定資産を経費化するにあたっての手続きのことを指します。
固定資産とは、一年以上、事業に用いられる資産のことを指します。
一年以上用いられることから、その固定資産を取得した時点、取得した事業年度のみの一時の経費とするのではなく、その固定資産の使用できる期間に渡って、経費化することで、その固定資産を使用することで得た売上と期間対応できるようにするのです。
イメージとしては、以下の通りです。
単位(円)
0年度 1年度 2年度 3年度 4年度
売上 100 100 100 100 100 ※ベンツ350を、0年度に取得
経費 350
利益 -250 100 100 100 100
⇒これだと、0年度に一気に経費、費用化されてしまいます。しかし、売上と経費が全く対応してません。
ベンツは0~4年度に渡って使用されるため、この場合、会計税務の考え方では一時に350を経費化するのではなく、期間で平準化させます。
0年度 1年度 2年度 3年度 4年度
売上 100 100 100 100 100 ※ベンツ350を、0年度に取得
経費 70 70 70 70 70
利益 30 30 30 30 30
平準化されました!これが減価償却という手続きです!
減価償却の説明をしたところで、私が伝えたかった事はここからです、、
平準化された各期間の経費を減価償却費といいますが、よくこの減価償却費は、「現金支出がない魔法の経費!」という言われ方をします。
上記の例でいえば、0~4年度の各期の70の経費のことです。
「現金支出がないのに、経費に落とせるから、とてもお得!」と言われるのです。
しかしです。よく考えてみれば、350支出した際には、1円も経費に落とせていないですよね。
そのため、減価償却の手続きが行っていることというのは、「数年かけて、ゆっくり経費化」しているに過ぎないのです!!
よく、4年落ちの中古ベンツは、早く償却できる、と言われるのは、この償却期間が短いだけ、早く経費に落とせるというだけで、実質的な
節税効果はないのですww
しかし!冒頭でお話しした通り、所得が多く出ている会社にとっては、ベンツを始めとした高額な投資は、本来投資をしなければ税金として支払っていた分について、一部バーゲンでの購入したことと等しいので、その分はお得といえます!
ただ、節税目的!といって、結果的にただ経費の垂れ流しになるようなことには注意ですね!
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございます。