_過日、東京のシャンソニエ『蛙たち』さんにお邪魔しました。
_この日の『蛙たち』さんでは、『タカラヅカナイト』と銘打って、宝塚歌劇団のOGのお3方によるライブが催されていました。
_そのうちのおひとり、一番年若の出演者は、沢希理寿(さわきりず)さんでした。
_沢希さんは、2003年に初舞台、2012年に退団されるまで、宝塚歌劇団で主に男役として数々の舞台に上がり、様々な技巧を求められる宝塚にあって、かねてより定評のあった歌唱力でファンを掴んで来られた方です。
_退団後の沢希さんは、2015年に、日本シャンソン協会による、シャンソンプリスリーズ大賞新人賞を受賞されて、シャンソニストとして活躍されています。
_私は、タカラジェンヌとしての沢希さんのことは、これまで良く知らず、また、私自身、シャンソンのライブに関心を持つようになってから年月が浅いこともあり、シャンソニストとしての沢希さんを知ったのも、たまたま旅行の途中で立ち寄った、群馬県渋川市の日本シャンソン館での、プリスリーズ大賞新人賞受賞者コンサートのときでした。
_それ以来、いつか沢希さんの東京での活躍を自分の目と耳で見聞きしたいと望んで来ましたが、それがやっと実現したという訳です。
_実は、渋川シャンソン館のときも、私は、大勢の聴衆の中で、しかも、受賞者複数人の中のおひとりとしか沢希さんを観ていなかったのですが、たまたま、沢希さんのタカラジェンヌ時代の活躍を報じたサイトの記事や映像を観る機会があったことで、沢希さんへの関心がより高まりました。
_さて、『蛙たち』さんでの沢希さんの一見の印象は、タカラジェンヌという輝かしい経歴をあまり感じさせない、良家のお嬢様という感じでした。それに加えて、歌唱曲間のMCも、どこかぎこちなく(失礼!)、大丈夫か?と思ってしまうところもありました(失礼!)が、流石、歌手としてはプロ、安定感のあるボトムや伸びと輝きのある声調、歌唱時の感情移入のあり方は、タカラジェンヌの面影を彷彿とさせてくれました。

(沢希理寿さんの当日の歌唱曲)
1明日は月の上で
2群衆
3僕は君に恋をする
4サンジャンの私の恋人
5白い花がほほえむ
6愛の旅立ち

_宝塚歌劇に関わる曲あり、平井堅の歌った曲あり、シャンソンの名曲あり…の、魅力溢れる6曲でした。

_さて、沢希さんは、4月4日~5日にかけて、銀座のヤマハホールで開催される、『日本コロムビア「宝塚伝説の歌声」発売記念コンサート【2018レジェンドたちのシャンソン】』に出場されます。

_テレビ朝日のお昼の連続ドラマ『越路吹雪物語』の好評の影響か、宝塚歌劇やシャンソン音楽界が静かな話題を呼びつつある昨今、沢希さんには、持ち前の天然キャラクター?とは打って変わった、元タカラジェンヌ、そして、プロのシャンソニストとしての底力を発揮して頑張って欲しいと思いますし、他ならぬ沢希さんご自身が、レジェンドとなってファンの方々の心に永遠に語り継がれるような歌い手さんになることに、期待したいと思います。

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