目を覚ますと僕は
知らない場所でひとり
周りを見渡しても
動くものは何もない
これはきっと夢だな
でもいつまでも覚めやしない
とりあえず
歩いてみようか
同じ舞台の上を
ぐるぐると行ったり来たり
怖いと思ったら
涙が溢れそうだから
せっかくのひとりを
楽しんでみることにした
嗚呼
言いたいことを
大声で叫んでも
言い返してくる
やつはどこにもない
嗚呼
自分だけの歌を
めいっぱい歌っても
誰にも批評
されたりなんかしない
なんて素敵な
そして寂しい
場所なんだ
目が覚めないのなら
ここは何処なんだろう
周りもぼんやりと
崩れ始める
これはあの世ってやつか
いつそっち側に行ったんだろう
とりあえず
眠ってみようか
頭で考えてるのは
どこに行っても変わらないみたい
安心しているのか
不安で落ち着かないのか
ふわふわしたまんまで
僕は今溶けていった
嗚呼
考えた言葉を
誰かに伝えなきゃ
誰に言いたいの
それを思い出して
嗚呼
自分だけの歌を
届けたい人がいた
その耳に声を
届けなきゃ
目を覚ますと僕は
自分の部屋でひとりきり
誰もいなくても
温もりだけ残っていた
ドアを開けてすぐ
靴も履かずに
走り出そう
今度はちゃんと
僕の心の中を
君に届けるために
この寂しくて素敵な世界の上で