ムスコは大の蝉嫌いです。



夏が近づいてくると、若者はワクワクするけど、ムスコは蝉のことを考えると、憂鬱なんだそうです。



小学生の頃、夜のフットサル場で、ウッカリ蝉を踏んだ時は涙目でした。



近所のメタセコイアの並木道のことを、ムスコは
「セセミ-ストリート」と呼んでます。




中1になった夏休み、ムスコたちは当番制で、小学生向けの夏休みのセレクション直前強化スクールのアシスタントコーチをしていて、隙間時間にチームのスタジオ(事務所みたいなところです)で勉強したりしていました。



スタジオでの勉強が終わって、アシスタントコーチの当番の時間になったので、スクールのあっているグラウンドに移動していたら



当時高1のユース、Tくんが無邪気に声をかけてきたそうです。




喋りながら歩いていると、Tくんがあっ、と言って木のそばへ。




ムスコ、笑顔で振り向いてみると、Tくんは右手に蝉を掴んでいた。



ムスコは3メートルくらい後ろにジャンプした。



「アレッ?  蝉、嫌いなの?」
「い、いや。だ、大丈夫。」



Tくんは蝉を見せながら詰め寄る。



ムスコ、後ずさり。



もう、ニガテなのバレバレですね。



そこからは300メートルくらい離れたグラウンドまで、蝉を突き出したTくんに追い掛け回されて、シャレにならなかったよぅ!と溜息をつきながらムスコは言ってました。




以来、Tくんは、うちではセミのお兄さんと呼ばれてます。



時は流れてそのTくん、不動のクラブキャプテンとしてチームから全信頼を得て、牽引しております。




あ、チームのポストカードが出来ました。

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味の素スタジアムを背景に。



セミのお兄さん、Tくんは今はムスコの憧れの人なので、いっぱい彼から吸収して成長してほしいです。