ルイズは慌てて体を逸《そ》らせた。
ゴーレムが、ずしんずしんと地響きを立て、才人《さいと》たちに迫る。
安全装置を解き、トリガーを押した。
しゅつぼっと栓抜きのような音がして、白煙を引きながら羽をつけたロケット状のものがゴーレムに吸い込まれる。
そして、狙《ねら》いたがわずゴーレムに命中した。
田舎の名門旧家に生まれた主人公が、他者と違う自分に恐れと羞恥を抱き、自分を偽り道化を演じ、やがて危険な社会運動に身を投じてゆく。けれどそれも中途半端でしかなく、自分で自分に嫌気がさし、絶望から逃れるために退廃的な生活を続ける。
「おいおい、そんな、自分が自分でなくなるなんて、そんなことが……」
才人がそう言ったら、デルフリンガーの声が響いた。
「まあな、自分のことは、自分が一番わからんもんさ」
気づくと、その場の全員が目を覚ましていた。
「確かに、最近のきみはおかしかったな。妙に生真面目《きまじめ》というか……」
ギーシュがうーむと悩みながら言った。