経営者思考をきたえるには、どうしたらいいのか?
偉大な経営者の伝記を読む、経営戦略や財務の勉強をする、お客様と接する。
これには、もちろんさまざまな方法があると思います。
私が少し変わった角度からおすすめしたいのは、
「大統領や総理大臣の気持ちを本気で理解する」
ということ。
なんじゃそれ? 経営と関係ないじゃないの? と思いますか。
もちろん、政治家と経営者はまったく別物ですが、関係ないことはないです。
比喩的にいえば、大統領や総理大臣は、経営者の中の経営者なのです。
経営者の最大の役割は、「決断」と「責任」です。
この2つについて、だれよりもリーダーシップを発揮するのが、経営者の仕事。
「決断」と「責任」とは、まさに政治家に求められるべき資質ですね。
リーダーという意味では、経営者も政治家も、そもそもの属性は同じです。
大統領や総理大臣というのは、国を背負ったリーダーですから、だれよりも高度な「決断」と「責任」を求められます。
だから、彼らの気持ちが本気で理解できれば、かなりの経営者センスが持てるはずです
大統領や総理大臣は、毎日のようにニュースや新聞に登場します。
そのとき、あなたはどこまで彼らに感情移入して、思考できますか?
ニュースはニュース、仕事は仕事と思っていたら、もったいないですね。
だれしも、映画の主人公として登場するリーダーには、思い切り感情移入することができます。
でも、日々のニュースに登場する政治家となると、どうでしょうか?
「政治家なんて・・・」と、いきおい、冷めた見方をしてしまいがちですね。
こんな常識的な視点を少しひっくり返して、大真面目に大統領や総理大臣になりきりましょう。
現実の国のトップリーダーの言動には、学ぶところがたくさんあります。
常に、自分なら「どう語るか」「どう行動するか」という視点で考えてみましょう
何気なくニュースや新聞を目にしているだけで、リーダーとしての感覚がバーチャル体験できるはずです。
限られた歳入の中で、いかに予算を確保して、確実にマニフェストを実行していくか。
あちらを立てれば、こちらが立たないという状況の中で、いかに利害調整をはかって、意思決定していくか。
規模の大小、ことの軽重はあれ、これらはまさにすべての経営者が直面する課題の構造そのものです。
バーチャル大統領、バーチャル総理で、しっかり経営感覚を培おう。
毎日のニュースは、ものすごい財産を含んでいるものです