本の特別装丁(そうてい)に挑戦してみた  その5 | ロックのドラマで悠々自適生活日記

ロックのドラマで悠々自適生活日記

ドラマを見て気持ちが豊かになる日常を目指して、楽しんだドラマの感想や情報を発信してゆくブログです。毎日更新して、最新のドラマの見どころなどを紹介してゆきます。

 さて、昨日まで文庫本の装丁を楽しんできましたが、今日からは、


いろいろなサイズの本の装丁についてもチャレンジしてゆきたいと


思います。


 

<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


 

 まず、今日はB6版サイズ(ヨコ128mm×タテ182mm)の単行本の装丁です。


 上の写真は完成品ですが、今回は凝った装飾にはせず、シンプル材料で


装丁してみました。


 下の写真が、今回使った材料です。



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  

 下地紙のクラフト紙は366mm×250mmのものを選び、生地も


同じ大きさに裁断したストライプ柄のシンプルなものにして、見返しも


健康的な明るいブルーにしました。


 板紙は今回装丁する本と同じB6番の既製品を使いました。ただし、


 背表紙の板紙は、厚紙を2枚張り合わせて作りました。


 真ん中に白く見えるのが寒冷紗、赤く小さいのが花布です。


 スピン(栞)は花布と色を合わせた赤い既製品にしました。



 そして、肝心の装丁する本ですが、小学生の時に初めて自分で買った本


西東社発行の「手こぎボート釣り」です。


 ご覧のように、汚れて無残な姿であるのは、数え切れないほど、釣り場へ


もってゆき、ボートの上で、何度も読んだ愛読書だからです。


 きょうは、きっとこの本を綺麗に蘇らせて見せます! 



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  では、作業開始です。


まず、このように古く汚れた表紙を本体から剥がしておきます。



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  次に、新しく付ける見返しを用意します。


  本のサイズの2倍の大きさに裁断した見返し用紙をへらを使って、


真ん中で折り返します。



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  

本の背側から7mmのところまで、糊代をとり、ボンドを塗っておきます。



     <--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記



 そこに見返し用紙を小口を揃えて貼ります。



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記



反対側も同じようにしておいて、重しを乗せてしばらく置きます。




<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


 

 その間に、新しい表紙の作成にかかります。


まず、下地紙にボンドを塗って、生地を貼り付けます。

 この時、仕上がったときに皺にならないように、十分に


生地の皺や折れ目を伸ばして置いてください。

<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記



 次に、下地紙を裏返して、板紙を貼り付けます。


 まず最初に背表紙の板紙を下地紙の真ん中に張ることから始めます。


 その場所から7mm開けて、表表紙・裏表紙の板紙を順に、下地紙に


張ってゆきます。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記

張り終わったら、淵を内側に織り込みます。

このとき、指輪と呼ばれている竹製の道具を使うと綺麗に仕上がります。


 

全部の淵が折り曲がったところで、こちらも重しを乗せておきます。



その一方で、本体の補強作業にかかります。


まず、背にボンドを満遍なく塗っておきます。



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


 そこに、背の長さよりも若干短い寒冷紗を置いて、張ります。



<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


 寒冷紗の上にスピン(栞)を張ります。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


 

さらに、その上から、花布が天から少しだけ出るように貼ります。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


見返しの接着面と表紙の背の裏側にボンドを塗ります。



     <--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記



  表紙を90度の角度にして、見返しを貼ります。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


見返しを表紙に圧着させるためにクリップで止めます。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


 

 最後に、背表紙と表・裏表紙との間に溝が出来るように、竹串を


挟んで、再び、クリップで止めます。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  数時間放置すれば完成です。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  花布がスピンの向こうで、ちらりと見えています。


 ちょうど良い出方です。


 

<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記


  溝も、くっきりと出来ています。布の装丁だとこのあたりが


 限界の深さなのかも知れません。


<--- 晴耕雨読 --->  ロックの悠々自適生活日記




 装丁が完成したこの本を手にしていると、遠い記憶の中で、


横須賀の走水海岸や千葉の富浦湾などで、ボート釣りを楽しんだ


思い出が蘇ってきました。


 朝もやのなかで、無心に釣り糸を垂らしていた自分に出会いました。