本日の朝茶事の掛物 『瀧』
朝茶事とは
1年で最も暑い7月から8月頃
日が昇りきらぬ早朝の涼しいうちに
お客様を招く真夏のお茶事です。
午前6時頃に席入りし
遅くとも9時までにはお見送りを
いたします。
つまり
最高の清涼感を味わう為に
最強にマニアックなお茶ラブな人が
集うのが朝茶事、
とも言えます。
本日は裏千家流の主人が亭主。
私は水屋で懐石料理担当と
席中での懐石料理の頂き方指導を。
献立は
向付 真如寺湯葉 水前寺海苔 山葵
飯 しそご飯
汁 じゅん菜 赤味噌仕立て 粉山椒
煮物椀 牡丹鱧ハモ 人参 しめじ 青柚子
預鉢 冬瓜の海老そぼろあんかけ
強肴 胡瓜 茗荷 赤貝 酢の物
箸洗 スイカの種 梅昆布仕立て
八寸 蒸鮑アワビ、 鱚キスの一夜干し 、
梅の蜜煮
香の物 5種盛り
菓子 自家製 はまづと
本来、朝茶は通常より簡素に
焼物を省いた一汁ニ菜が基本です。
ところが昨日、築地に買出しに行ったら
気になるなるなる食材がたくさんで
ゴージャスな献立になってしまいました。
リアル冬瓜をくり抜いて作った器を
鉢に見立てて。
手作り梅の蜜煮と
昨日1日拙宅で干した鱚キス💋
昨日築地で美味しそう過ぎて思わず
求めた鮑アワビを蒸して
三種盛りっもりに。
そして!
『浜づと』
なんとこちら、
主人から作り方を口伝で習って
さらにそれを口伝で私が内弟子さんに
伝えたら、見事に大成功した代物!
会心の作!
お花もお干菓子も
涼しげに。
優雅に一献。
席中指導の私も思わず酒の肴もいただいて
八寸がすっかり空に。
(本当は空にならないような数で盛り付けます。)
昔の人は朝茶事を終えて
その後
お仕事に行かれたそうな。
そんな時代に想いを馳せつつ
眠気も忘れて
真夏のお茶を堪能した
清々しい朝なのでした。