都議会議長不信任決議 | 「守ります いのちを くらしを この町を」 こいそ善彦 ブログ

都議会議長不信任決議

12月16日、今週の水曜日、私は都議会本会議で、都議会議長をしている民主党の田中良議員の不信任決議に賛成の討論を行いました。ここにその内容を掲載します。



私は都議会公明党を代表して、只今提案されました、東京都議会議長田中良君の不信任決議案に賛成の立場から討論いたします。

各会計決算特別委員会は、平成二十年度各会計決算の審議において、これを不認定といたしました。

決算の認定とは、一会計年度の歳入歳出予算の執行の実績である決算について議会がその内容を審査したうえで、収入支出が適法かつ適正に処理したかどうかを確認するものであると認識しております。

法令などの違反、あるいは会計処理のミスなど重大な瑕疵があった場合は、不認定とすることは当然です。

しかし、今回の平成二十年度決算については、決算委員会審議を通して、そのような重大な瑕疵があったとは認められません。

民主党の議員も委員として名を連ねている東京都監査委員による平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算審査意見書においても、審査に付された一般会計及び特別会計の予算執行は、局別事項委で付した意見を除き適正であると認められると述べ、教育庁の過誤払い給与等の滞納整理について意見を付しているだけであります。

このような監査委員会の監査の結果からも、平成二十年度決算に重大な瑕疵がないことは明らかであります。

にもかかわらず、もしも新銀行東京への追加出資を理由に、都議会民主党が、決算を不認定としたとすれば、それは決算審査を政治的に利用しようとするパフォーマンスにほかなりません。

今回、決算認定の採決においては、可否同数で、委員長裁決によって不認定となりましたが、その際、委員長の不認定の理由を何度質しても、委員長は一切、その理由を明らかにしませんでした。

決算が、不認定となれば、認定の際にほぼ全局に付されていた意見が付かないことになり、したがって、今後、改善報告もなされないこととなり、翌年度予算編成にも反映されず、決算・予算と続く議会の意志の反映の継続性が断絶させられてしまいます。

そもそも、決算審査に政策的な価値判断を持ち込むのであれば、従来行ってきた決算審査の在り方そのものを根本的に見直さなければなりません。

そのためには、事前に決算の在り方について検討すべきでありました。

いずれにしても、民主党の不認定行為は、都政運営において、議会の審議が反映されず、議会の本来の使命を自ら放棄したものであります。

また、決算に瑕疵がないにもかかわらず不認定とした例は全国的に存在しません。

本来、地方議会をリードしてきた都議会がこのような議会運営をしたことは、極めて遺憾であり、重大かつ異常な事態と言わざるを得ません。

このような事態を収拾することこそ、議長の役割でありますが、田中良議長は、「議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理し、議会を代表する」という議長の責務と権能を放棄し、不作為の誤びゅうを犯したと言わざるを得ません。

以上の理由から、田中良議長不信任決議案に賛成するものであります。以上をもちまして討論を終わります。