4月7日、いつになくお花見で華やぐ上野公園を通り抜け、東京藝術大学美術館で開催中の【大吉原展】を観て来ました。


展覧会は吉原の遊郭をイメージした建物内の配置やジオラマ、デジタル画による臨場感など見る者を飽きさせない構想が素晴らしいものでした。

ここに主催者の意図が克明に記されたホームページのURLを記載させていただきます。

https://daiyoshiwara2024.jp/



私にとって吉原とは吐血、梅毒、望まない妊娠、人身売買などの恐ろしい印象しか持っていないのですが、私の頭の中よりもう少し普遍的な日常を当時の絵師たちが描いており、新たな気づきと理解を深められた展覧会でした。






多くの浮世絵師による吉原の表現がある中、知見を広げたのは歌川広重のこちらの絵下差し


私が所有している講談社の本からお借りしました。


歌川広重の作品には、このように窓枠を捉えて景色の描写が幾つもあり、面白い視点だなぁと感じて好きな絵師でした。

これが!

吉原の遊郭のお部屋であったとは!!

左下↙️に見えるかんざしのような物、これは展覧会の説明によると、浅草浅草寺の酉の市から客が遊女にお土産で買ってきた小さな熊手なんだそう。

そして左端に描かれているのは屏風の柄。

え〜っおーっ! いやいや…遊郭だったとは…もやもや

と、言うことは


これも実は吉原?




これや下差し



上差しこれも

確かに、、、花魁のかんざしが影に写っていますね。

吉原へ行く手段についてもガイドしていました。

陸地から、隅田川からなど。



江戸のお花見の名所として、新吉原の中之町に春になると数千本の桜の木を移植して、花が散ると抜いてしまうとなんとも贅沢な花見🌸だったそう。

客を喜ばす為のイベントですって。

数千本はちょっと大袈裟のような… まぁま、ね。

講談社のこの絵はもしや、、、中之町?


なるほどなるほど🧐

と思う事柄が沢山あって見応えがありました。


遊女が妊ってしまった子供は、吉原の皆んなで育てたとか。そこはいいお話ですが、結局その子供は生涯吉原から出ることはないそうでやはり無惨。


ただ、一流の花魁などがあれだけ凛としているのには容姿や人気だけではなく、かなりの教養を身につけていたからなのだという知らなかった事実。


そして、一番驚いたのは歌舞伎役者は吉原には出入り禁止だったという事うーん

どなたか何故だかご存知❓

確か…

葛飾北斎だったかしら?←間違っていたらごめんなさい🙇‍♀️

歌舞伎役者が遊女と過ごしている場面を描いた浮世絵があったのですが、これは空想の絵だそうですよ。


まだまだ開催中ですのでお時間がある方にオススメです。