『営繕かるかや怪異譚』 (角川文庫)
小野不由美 著
(あ、やっと今年1回目のブログです~~(^^;))
本書は、大きく分類するとホラー小説でしょうか。
怪奇小説とか恐怖小説とも言えるかも。
‘異形のもの’が出て来るという意味では怪談でもあるかも。
全6話からなる連作短編小説集です。
「何故こんなゾッとする奇妙なことが?」
「住んでいる‘古い家’に何かあるのでは?」
そんな思いを抱いて日々暮らしている人達の前に現れるのが
主人公の尾端(おばな)という青年です。
彼は霊能者とかそういう類の人物ではありません。
彼の名刺にはこう書かれています。
「営繕 かるかや」
*営繕(えいぜん)・・・建築物の営造と修繕。
つまり、普通の大工さんです。
が…、彼には何故か‘この手の依頼’が多いとか…。
そして、‘直すこと’によってオソロシイことはなくなります。
とにかく6話とも‘怖い’です!
古い家の描写もコワイし、‘j異形のもの’の様子もコワイ!
小野不由美さんの表現力ハンパないのです。 (゜_゜;)
(でも‘コワイモノ好き’にはたまらない!)
どの話もとても短い。でも、凄く良くまとまっています。
そして、後味は(意外と)スッキリです。
怪談とか‘怖いもの’好きな方は是非読んでみてほしい一冊です。
(確か、続編も出ていたと思います)