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うちに咲く梅。

 

もっともっと前は枝ぶりも大きく、

たくさんの実を付けていてさ、

よく梅酒を作ったもんだよ。

 

梅の実をもいでいた父も高齢になり、

梅の木が植えられている所は急こう配の斜面だから、

もうあまり大きくならないように枝を切ってあるんだ。

 

だけど、少し暗い冬が過ぎ、

こうして春の陽気を感じられる頃になると、

当たり前のように花を咲かせてくれるんだ。

もちろん、梅の実も顔を見せてくれる。

 

去年もらった薔薇もそう。

悪い奴に何度も葉をむしられても、

何度も新しい葉が産まれ、

いま現在、若い緑色の葉を付け、

花を咲かす蕾をあたためている最中だ。

 

二年前に伐採した大木のソテツも、

幹の周りの小さな株たちが、

背は低いものの、青々とした葉を空へと伸ばしてるよ。

 

生き物ってさ、強いよね。

 

 

 

今日は特別な日だから、

愛する人たちが戻って来てくれてるかもしれないね。

きっと、いつか笑い合ったあの時の記憶のままでさ。

 

いろんな想いがこみ上げてくるけど、

今夜はさ、おだやかな夜になるといいな!

 

 

この下の歌は私の大好きな歌です。

元々は、過去の思い出あふれる、

クラシックカーのイベントの為に作られた曲なんですが、

当時の愛車たちを胸の中で走らせるような、

そんなセピア色の歌詞が好きでね。

 

もしかしたら、

今日という日にも似合うんじゃないかと思って。

だからちょっと載せてみました。

 

もし今夜、胸の中でもいいから、

あなたの愛する人と春の待ち合わせが叶えば、

にっこり笑って迎えてあげて下さいね!

 

ではまた!

 

 

小比類巻かほる - LA FESTA あの日のままで