恋愛日記~小説風味~ -2ページ目

初恋②

亮に出逢った瞬間、桜の心は縛り付けられた。
真新しい校舎の2階の廊下から見えるのは、柔らかいオレンジ色の夕日。
その光に照らされながら亮は立っていた。
優しい光とは裏腹にきつく締め付けられるような感覚が今でも忘れられない。

「何?」

放心状態の桜に投げ掛けられた言葉に、ふっと我に返るとすぐさま

「あっ…正美ちゃん(友達)まだいる?」

「正美?」

「あぁ!…えーっと…中園さん…」

「いたと思う。」

そんな他愛のない会話だったと思う。
たったこれだけ口を利くのに頭の中が真っ白になっていた。

初恋①

初恋。
多分これが初恋だったと思う。
初恋の基準値は人それぞれだと思うけど、惚れっぽい私だからこそ…
これが初恋だったと思う。

中学校を入学してからまもなく知り合う男のコ、亮は桜(私)の心を全て奪っていく…
ううん、違う。桜が心を捧げたんだ。
まるで何かの宗教のように、この恋が実ることだけを信じ、勝手に愛してしまっただけ…そんな淡くて儚い恋が桜の本当の初恋。

そう、あの日あの時、一目合った瞬間に恋に落ちた―――。
亮に出逢った瞬間、桜の心は縛り付けられた。