我が家の付近をうろうろしていて、隣にいるべき人の姿が見当たらないことから、迷子だ!と僕は思った。
これが猫なら思い切り素通りするとこだが、古来より犬は人間にお供するものである。
きびだんごは見当たらなかったので、とりあえず唐揚げクンを与えてみた。とんだ桃太郎の僕である。
すると迷い犬は、おきあがりなかまになりたそうにこちらをみていた。現代ではおばあさんの団子よりもローソンである。
僕は犬に『刹那』という素敵な名前を与えた。刹那・F・セイケンである。
真剣に迷子の犬と人生に迷子の僕。二人の冒険がここに始まった。俺が迷子だっ!
果たして無事に帰れるのか。そんな不安からか道中、何度も電柱に小便をちびる刹那。大丈夫、怖くない。
交番に立ち寄るも、犬のおまわりさんは非番であった。残念だワン。
かれこれ1時間以上、さまよう刹那と僕。
自宅の犬の散歩でさえ面倒なのに、何故見知らぬ犬と散歩をしているのか。
正直「ばいちゃ」と逃げたい気持ちになったその時であった。
刹那を別名で呼ぶ女性が僕の目の前にいた。この子は刹那や!刹那なんや!
これがマンガなら月9並のTrue Love Storyが始まるとこであるが
現実はただお礼を述べられただけであった。苦楽を共にした刹那も早く帰りたそう。
さよなら刹那、元気でね。
僕は未だ迷子のままです。

「クリックだワン!!」





