小池質問

　大規模災害が発生すると、被災にあった方々は大きなストレスを抱えることになります。

心に不調をきたした方への心のケアは必要であり、特に、大人以上に影響を受けやすい子供たちへの「こころのケア」は、重要であると考えています。

今回の能登半島地震でも、珠洲市・輪島市・能登町に対して実施されたスクールカウンセラー事業では、発災から３か月間で延べ６６４人の小中学生が面談を実施したと報道されているところです。

　実際に、枚方市で大規模地震が発生した場合、子供たちの心のケアはどういった形で実施されるのか、お伺いします。

危機管理部長答弁　

災害時の子どもの心のケアは複数部署で連携し、
組織横断的な対応が必要だと考えています

　発災直後から、保健所が中心となった保健医療調整本部では、子どもに限らず避難所における医療ニーズに関する情報収集及び整理を行い、必要な場合には精神保健福祉士等が避難所を巡回するほか、国・府とも連携して、災害派遣精神保健医療チーム、いわゆる、DPATがケアすることも想定しています。

　その後、生活支援に災害対応の軸足が移行していくと、児童福祉サービスや学校でのケアが必要になっていくことから、年齢や状況に応じ、関係部署が連携し対応することになります。

　避難所運営の中心となる自主防災組織に対しては、災害時には、様々な配慮が必要になる方が、避難してくることについて、自主防災組織の会議やリーフレットで周知をしているところです。

小池質問

本市において、子ども達が大規模災害で被災した場の対応については理解しました。

様々な部署が支援に入るため、被災した子ども達の情報を共有し、きめ細やかで、切れ目ない支援や適切な医療機関への連携を要望します。

次に、本市に避難してきた子ども達の心のケアについて伺います。これまで本市は東日本大震災や能登半島地震の被災されたご家族を受け入れてきましたが、災害による心身の影響を受けたお子さんの心のケアはどのように実施されるのか教えてください。

危機管理部長答弁　

　他市の被災者の受け入れにあたりましては、被災された方々からのご相談を一元的に受け付ける窓口を設置するなど、対応してきたところです。

そうした中で、災害による心身への影響を受けたお子様につきましても、ご家族やお子様自身のご相談をお聞きし、必要に応じて臨床心理士が心のケアを含めた丁寧な対応をとることとしております。

小池要望
被災地から避難されてきたご家族は、藁をも掴む気持ちで枚方市に来られています。そのような方々の相談を真摯に聴き、対応していただきたいと思います。

災害直後の急性期から復旧・復興期にかけて、子どもたちに対する心のケアの専門家（臨床心理士やスクールカウンセラー等）の配置を拡充し、必要なケアを継続的に提供する体制の強化が必要と考えます。

また、専門家の派遣が難しい場合には、リモートでのカウンセリングやサポートができる仕組みの導入も検討していただきたいです。

さらに、学校や地域での防災教育に加え、災害時における心のケアについても教育プログラムを導入し、子どもたちがストレスや不安に対処する方法を学ぶ機会を作ってはいかがでしょうか。

例えば、地震に関する知識だけでなく、心の健康を保つためのリラクゼーション方法やセルフケア技術を教えることで、子どもたちがより自立して困難を乗り越える力を身につけられるよう支援をお願いします。

神戸市では、阪神・淡路大震災後に「こころのケアチーム」を編成し、被災者に対する心のケアを充実させ、心理カウンセラーや精神科医が中心となり、子どもたちに対しても継続的なサポートを提供しました。

枚方市でも、こうした先進事例を参考にし、子どもたちが災害時に安心して過ごせるよう、きめ細やかな支援体制の構築を進めていただけるよう要望致します。

６月２１日 一般質問 災害時における子どもたちの支援について