7月30日(火)、 第65期王位戦七番勝負(藤井聡太王位 対 渡辺明九段)第三局 一日目です。
 
 
女流棋界二強時代
 
豪快な攻めの西山vs精密な受けの里見
 
将棋観がぶつかり合う戦いの記録
 
2023年10月までの全対局66局を収録!
 
菅井竜也八段が語る里見香奈の勝局4局
 
藤井猛九段が語る西山朋佳の勝局4局
 
里見、西山のとりおろしインタビューも掲載
 
<目次>
里見、西山 グラビア
第1部 インタビュー
  里見香奈 「緊張感の中にワクワク感も」
  西山朋佳 「本当に清清しい気持ちで指せる相手」
第2部 これまでとこれから (雨宮知典)
 1 ふたりは互角
 2 ふたりの歩み
 3 ふたりの戦い
 4 ふたりの振り飛車
 5 ふたりのこれから
第3部 トップ棋士が語る二人の好局
 菅井竜也八段が語る里見香奈の勝局(4局)
 藤井猛九段が語る西山朋佳の勝局(4局)
第4部 解説編
 山根ことみ女流二段
 石本さくら女流二段
 小高佐季子女流初段
 佐々木海法女流1級
 編集部
写真撮影:黒田彰、常盤秀樹、下村康史
 
 
   編集 : 将棋書籍編集部
   発行 : 日本将棋連盟
   2024/3/31 初版
 
 
2024年4月25日現在の百番指しは、12組が達成しています。
 
女流は 「清水市代・中井広恵」組だけが達成しています。

 
次の達成者は、「藤井聡太・豊島将之」 か 「藤井聡太・伊藤匠」の組合せか、その前に、「福間香奈・西山朋佳」組 が達成しそうでもあります。
 
 
 
<ふたりは互角> (2023年10月迄)
 
 女流棋戦 里見32勝、西山29勝
 
 叡王戦・NHK杯女流枠予選 里見3勝、西山2勝
 
合計 里見35勝、西山31勝
 
タイトル戦 里見6回、西山7回
 
<ふたりの戦い>
 
第1期・2012~2018年 里見優勢期
 
  女流棋戦 里見5勝、西山1勝
 
第2期・2019~2020年 西山成長期
 
  女流棋戦 里見5勝、西山13勝
 
第3期・2021~2023年 里見逆襲期
 
  女流棋戦 里見23勝、西山16勝
 
<ふたりのこれから>
 
1974年 女流棋士制度発足  蛸島彰子ら1期生時代
 
1980年代初頭 林葉直子登場 そこに中井広恵と清水市代が加わる
 
1980~90年代 清水・中井 二強時代
 
2000年代 矢内理恵子・千葉涼子・石橋幸緒  里見香奈登場、 一強時代
 
2019年以降 里見・西山 二強時代
 
ふたりの力は女流棋士の中で突出している。
 
公式戦でもフリークラス棋士並みの成績を残しているふたりには 同等の力量がなければ互角には戦えない。
 
加藤桃子・伊藤沙恵・香川愛生・渡部愛らふたりと同年代の第2グループは、追いつけるか?
 
・・・気になるのは、過密スケジュールによる疲労だ。
 
2022年度23年度は ふたりとも尋常ではない対局数をこなしている。
 
 
西山朋佳女流三冠の棋士編入試験が、9月から1ヶ月に1対局ずつ行われます。
 
西山さんは、受験申請のタイミングからして 合格した場合は、棋士一本に絞る可能性も考えられます。
 
女流棋戦のみで過密スケジュールの上に 公式戦が加われば一部不参加(?)も・・・
 
その時 スポンサーの反応は?
 
”百番指し”の夢も・・・
 
女流棋士が棋士編入試験に合格した場合には クリアしなければいけない問題もありますが、囲碁の制度を上手に取り込むことも視野に、当人が困惑しないような制度設計が必要になってきたと思います。