昨日一昨日行われた第82期名人戦七番勝負(主催:毎日新聞社・朝日新聞社)第4局は、豊島九段が95手で勝利しました。
 
横歩取り調の力戦は、藤井猛九段の解説で ”なんとかついていけそう?” 状態でした。
 
現地控室の熱気が感じられる対局だったのではないでしょうか。
 
名人戦は第5局が楽しめます!

 
実力制名人発足から藤井聡太名人誕生まで
 
木村義雄、大山康晴、中原誠、谷川浩司、森内俊之、羽生善治、そして藤井聡太。
 
連覇を続けた大名人時代から群雄割拠の近年まで、
 
実力制名人戦の歴史とドラマを次の一手形式で紹介
 
名人戦盤寿記念!
 
 
   著者 : 鈴木宏彦
   発行 : ㈱マイナビ出版
   2023/12/31 初版
 
 
<目次>
序に代えて 名人と名人戦の物語
第1部  偉大な名人の物語
 第1問   藤井、名人戦に登場
 第5問   木村、第1期名人
 第9問   塚田、牙城を崩す
 第15問  よき後継者を得た
 第20問  升田の絶頂期
 第23問  神武以来の天才、加藤登場
 第33問  ついに歴史が動く
 第39問  棋史に残る中原の妙手
 第40問  死闘の十番勝負
 第41問  谷川、名人戦に登場
 第53問  米長、悲願達成のシリーズ
 第54問  羽生、七番勝負に初登場
 第58問  佐藤康光、名人に挑む
 第60問  激カラ流、丸山初登場
 第62問  森内、ついに花咲かす
 第72問  佐藤天彦、初登場
 第75問  令和のはじまり
 第76問  渡辺、悲願の名人戦
 第81問  ついに、その時は来た
第2部  天才たちの順位戦
 第1問    ひふみんのA級初舞台
 第6問    年齢差59歳の順位戦
 第9問    藤井、初年度の順位戦
 第14問   将棋界の一番長い日
 
本書は『将棋世界』2023年5月号・6月号の附録「名人戦盤寿記念 名人戦物語(前編・後編)」に加筆修正をして書籍化したものです。


<徳川家康と将棋の接点>
 
・・・公家 山科言継、山科言経 親子の日記にはかなり頻繁に「将棋」の文字が見える。
 
・・・言経の収入が少なかった時代に扶持を与えたのが徳川家康で、以来、言経は家康の忠実な情報収集者として働く。
 
・・・家康にとっての囲碁と将棋の会は重要な情報収集の場であったわけだ。
 
<御前将棋>
 
・・・家康在世中の1612年(慶長17年)には、宗桂を含む8名の碁打ちと将棋指しに江戸幕府から俸禄が与えられることになり、宗桂も50石5人扶持を賜った。
 
碁打ちや将棋指しが職業として認められた瞬間である。
 
<50石5人扶持は幾ら?>
 
<大橋宗古が禄を継いだ理由>
 
<家元三家の家禄は20石に減額>
 
<名人はどうして選ばれたか>
 
<江戸時代の名人たち>
 
<江戸時代の将棋の頂点を極めた 宗看、看寿の詰将棋>
 
<幕府崩壊、名人推挙制の時代へ>
 
<実力制名人戦の誕生>
 
<大金が動いた時代>
 
<昭和12年は将棋界にとって特別な年>
 
<阪田の名人僭称問題>
 
<中島富治と加藤治郎、二人のキーパーソン>
 
<戦前の名人戦>
 
<順位戦発足>
 
<現代の名人戦>
 
 
<第1部  偉大な名人の物語>
 
木村義雄 実力制第1期名人誕生から藤井聡太名人誕生までを 81問の次の一手形式で辿ります。
 
<第2部  天才たちの順位戦>
 
歴代名人の順位戦から、特に話題になった歴史的名局を 14問の次の一手形式で振り返ります。
 
 
読み物は16ページで、「次の一手」問題が95問です。
 
”ヒント”や”解答”に 棋士の紹介や、棋界の解説がついているので、わりと楽しめるのではないでしょうか。
 
将棋や名人戦をもう少し深堀りしたい方には、『317. 将棋の歴史』 や 『284. 将棋名人戦』 がお薦めです。
 

 

 
似た ”次の一手形式” 本としては 『324. 天才たちの名手 将棋史を変えた次の一手』 など多数あります。