そして若手の 大島綾華さん、内山あやさん、野原未蘭さん (記:世古紘子) |
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取材を通じて棋界に明るい記者の世古さんの見立ても同じなのだと ”エッヘン!” |
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本書は、大山・中原時代のエッセイ集です。 |
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楽屋裏での対局中、せんべいと間違えて駒をかじった歌舞伎役者、 |
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修業時代「待った」を連発して嫌われた現役九段の棋士、 |
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オリエント急行の中で外人にはさみ将棋を教えた作家、 |
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気がつくと銀が盤上に五枚躍っていたインチキ将棋の思い出まで。 |
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日本人の生活にしみこんだこの不可思議にして深遠な盤上遊戯への愛着を綴る随筆集。 |
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編者 : 文藝春秋 |
発行 : ㈱文藝春秋 |
1988/7/10 初版 |
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昔、編集者だった頃、「将棋随筆」で一冊の本にならないかと思い、最初からそのつもりで多くのかたがたに依頼し、原稿を頂戴した。 |
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昭和46年春から49年暮にかけてである。 |
(大山さんから中原さんへの移行期にあたる) |
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・・・その後も折にふれ、新聞、雑誌に発表された将棋随筆を、たのしみながら、気長に蒐集した。 |
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いま、手もとにあるだけでも415編。 |
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そのなかから、・・・将棋盤の升目(9×9)にちなんで、81編のエッセイをえらんだ。 |
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・・・46年以前にさかのぼると、まだ相当量の作品が残されてい、その所在もわかっているのだが、なぜかこれを書く段になって、ハタと思い至った。 |
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・・・露伴、安吾、織田作、村松梢風、里見弴(とん)、・・・将棋に関するエッセイを書き残した作家は多い。 |
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愚者の後知恵と笑われてもしかたがない。 |
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がしかし、だからといって、本書の価値が下がるというものでもないだろう。 ・・・ |
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(あとがき 金井厚) |
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<目次> |
Ⅰ 王将劇懐古 |
私と将棋 市川團十郎 |
詰将棋の本 小沼 丹 |
将棋と落語 江國 滋 |
”闘魂の盤” 斎藤 栄 |
ターチャンのこと 五味康祐 |
王将劇懐古 北條秀司 |
・・・ |
Ⅱ スター誕生 |
五銀の誉れ 寺内大吉 |
珍妙な賭将棋 団 鬼六 |
将棋道場点景 石堂淑朗 |
名誉免除 塩田丸男 |
スター誕生 渡辺淳一 |
・・・ |
Ⅲ 「待った」をした頃 |
名人戦の季節 中原 誠 |
三人指し象棋盤について 木村義徳 |
教皇様の手のぬくもり 加藤一二三 |
棋風はなぜあるのか 金子金五郎 |
巨人よ、勝つのだ! 高橋道雄 |
親父の晴れ姿 青野照市 |
下克上の女流棋界 斉田晴子 |
「待った」をした頃 二上達也 |
・・・ |
Ⅳ 日本一 |
私と将棋 陳舜臣 |
初段の弁 入江徳郎 |
日本一 後藤明生 |
趣味は将棋 田辺一鶴 |
私の名人挑戦記 神田山陽 |
失言 藤浦 洸 |
将棋ファンの弁 矢野健太郎 |
・・・ |
Ⅴ ふり将棋 |
周五郎先生の将棋 安倍徹郎 |
山本有三先生の将棋盤 高橋健二 |
ふり将棋 香田 文 |
・・・ |
Ⅵ 将棋好きの町 |
兄弟子 角川源義 |
兄弟子弟弟子 高木彬光 |
中原自然流の不動心 山口 瞳 |
阪田三吉の魅力 藤沢桓夫 |
藤内先生のこと 中平邦彦 |
ようがしょう、書きましょう 永井英明 |
木村名人 小島政二郎 |
・・・ |
Ⅶ 考えるとはどうすることか |
相撲・将棋・タンゴ 田辺忠幸 |
映画・将棋・チェス 荻 昌弘 |
遅刻評論家 東 公平 |
チェスの楽しみ 早乙女貢 |
オリエント急行のはさみ将棋 小中陽太郎 |
考えるとはどうすることか 岡 潔 |
・・・ |
Ⅷ 別冊付録のこと |
棋譜に親しむ 三浦哲郎 |
将棋と私 梶山季之 |
文壇将棋のことなど 石塚友二 |
阿佐ヶ谷将棋会 小田嶽夫 |
棋譜に親しむ 尾崎一雄 |
将棋の駒 井伏鱒二 |
別冊附録のこと 永井龍男 |
あとがき 金井厚 |
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<将棋と落語> |
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・・・それにしても中原さんの二歩はすごい二歩だった。 |
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自分の歩の頭に相手の歩があって、そのむこにも一枚歩を打って「歩が三枚タテに並んじゃった」のである。 |
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とたんに相手は「ロン!」と叫んだそうだ。 |
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作家等47名、棋士8名、評論家7名、学者6名、将棋デスク4名、脚本家、講談師・・・ |
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面白いです。 |
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