本日(8/16)、NHK杯トーナメント2回戦 杉本昌隆八段vs佐藤康光九段 が行われ、         杉本師匠は 三浦弘行九段に続き、佐藤康光九段にも勝利を収めました。

杉本師匠、すごいです。



 
<帯>  新名人・待望の書下ろし!
         「この本を読めば 運がつく」  渡部昇一氏談
 
「祝念願達成」
よくぞやった。 これで師匠はいつ死んでも思い残すことはない。
佐瀬一門の名誉これに過ぐるものなし。
ゆっくり静養して、体力の回復に努めてくれ。
話は帰ってから ゆっくりしようじゃないか。
      平成五年五月二十一日                佐瀬勇次
   米長大名人殿
 
小学校を卒業して、 佐瀬勇次八段の内弟子になったのは37年前。
その間に経験したいろいろなことを思い出した。
 
師匠の娘婿で、私(米長さん)の弟弟子でもある 沼春雄五段の弁によれば、
「師匠・佐瀬勇次は、 すでに弟子と師匠という関係を捨てて、 熱狂的な米長ファンになってしまった。」
 
最初に我が家(米長邸)にやってきたのは、あの先崎学で、二番目が林葉直子であった。
振り返れば、一人ずつでも大変そうなあの二人を、よく同時に内弟子に置いたものだと思う。
一緒だったから二人の力が互いに相殺されて、ちょうどよくなったのかもしれない。
 
「学ぶ」より「捨てる」ことのほうがむずかしい。
 
昭和43年、米長さんは 結婚を前提にお付き合いしたいということで、”女房の父親”に会いにいきました。
”女房の父親”は心配になって、近くに住む 升田幸三先生のお宅を訪ねました。
「馬鹿者めが!」
「米長は将棋界の宝だ。 おまえみたいな男の娘と結婚するような器ではない。 身の程を知れ!」
自分では こうも鮮やかに決める自信はない そうです。
 
「米ちゃんは、 物が見えすぎるんだよ」(大橋巨泉)
 
”・・・東大・・・”が巷間に流布したとき、 わざわざ真偽を確かめに行った人がいた。 兄、答えていわく。
「あの弟の兄貴は、馬鹿でないと務まりません」
 
<もくじ>  
まえがき  
第1章 生涯の女運を賭けた勝負
第2章 眼前の一局に生きる
第3章 「惜福」で生きる
第4章 馬鹿になれるか
第5章 トップの気概とは何か
第6章 女神の好きな国・嫌いな国
第7章 奇跡の起こし方
第8章 薹が立って咲く
第9章 七度目の名人戦
第10章 仰げば尊し
   
  著者: 米長邦雄
  1993/7/20 初版