昨日のこと。


 

平日の午後3時。


 

いつも静かな和歌山県庁前に異変が起きました。

 

お向かいの県民文化会館前の広場に
朝からが集まりはじめた人は、
午後になってさらに増え、
ついに長蛇の列となりました。

 


 

 

午後4時すぎには、周辺のコインパーキングも
どんどん「満」の文字。


車のナンバーは、
「奈良」「大阪」「静岡」「名古屋」など
ほとんどが他府県からのもの。





というのも、なんと、




この方、




実に




38年ぶりの「和歌山公演」




だったのです。

 

 





世界の「ヤマちゃん」ではなく、



世界の「ヤマタツ」



山下達郎さん。




あの国民的クリスマスソング
「クリスマス・イブ」
の達郎さんです。
 

 

同じくビッグネームアーティスト
竹内まりやさんの夫であり


キンキキッズの「ガラスの少年」
近藤真彦「ハイティーンブギ」

「さよなら夏の日」「高気圧ガール」
「The Big Waveのテーマ」など

多くの名曲を輩出している達郎さんです。





先日は、
私は、甲斐バンドのファン歴40年!と
このメルマガでも
熱~く語ったところですが、




何をかくそう、実は、
達郎さんも好きなのです。




もともとは夫の影響なのですが、
結婚する前に初めて達郎さんのライブに誘われて
それ以来、「夫婦のライフワーク」とばかり
追っかけ続けています。



ところで、
((friendly_name))、


達郎さんの何がスゴイか!
っていうと、



超ビッグネームなのに、




テレビに出ない。


本を書かない。


武道館やドーム、アリーナで演らない。





そのスタイルをずっと
貫いていらっしゃるのです。



だから、超有名人であるのに
一般的には、
ほとんど顔を知られていません。



超有名アーティストだけど、
どこまでも、
「アルチザン=(職人的芸術家)」の精神で
自身の音楽を届けることを
続けていらっしゃいます。



だから、
 

そのチケットは、
いつも抽選でしか取れない
「プラチナチケット」。



どこの会場も超満員のお客様。




その達郎さんが、なんと和歌山にいらっしゃる。




私たち夫婦にとっても、
これは、この夏のちょっとした「事件」でもありました。





そして、ついに迎えたこの日。





私にとっては、県民文化会館は
とても馴染み深い場所。


仕事で年に何度も訪れている場所です。

それこそ、
楽屋の場所も、大ホールのステージも
ステージ脇のアナウンス席も、
ロビーも、
すべて、「私の仕事場所」と言えるくらい
良く知るところなのに、



昨日は、いつもと「別世界」でした。



ここは大阪?神戸?
全然馴染みのない、大宮あたりのホール?


なーんて思うほど。


凄い数のお客様とともに、
入場の際の、
チケットの名前と免許証などによる厳重な本人確認。
グッズ販売に並ぶ長蛇の列。


おびただしいスタッフの数。
そこは、もはや和歌山県民文化会館ではありませんでした。



そしていよいよ開演です。



2000人収容の大ホールは、
立ち見が出るほどの超満員。



今回、私たちは、



幸運にも、



前から2列目というプレミアムな席で
達郎さんのライブを楽しむことが出来ました。

 

御年齢、66歳とは到底思えない、
すばらしい声量。
細くて華奢な身体からは想像もできない
スタミナ。
 


3時間半という、
密度の濃い時間を共有させていただき
その高く伸びる素晴らしいお声を
間近で聴かせていただきました。




「38年ぶり」と感慨深く仰っていた達郎さん。



38年前の和歌山のことも覚えていらっしゃって
リニューアルして綺麗になったホールを
気に入ってくださったようでした。




印象的だったのは、最初のトークで



「2階席の一番後ろのあなたにしっかり届くように
歌いますから楽しんでいってください。」



とおっしゃったこと。


 


「すごーい!」

 



こんな言葉が達郎さんから出るなんて。




もちろん、どんな会場だって、
お客様全員に届かないと意味がありません。




私たちアナウンサーだって、
声は、一番後ろの方にまでしっかり届くように
話さなければいけない、
それは、常に意識していることです。



でも、
44年間も歌っていらっしゃる
大御所の達郎さんがそれを、
きちんと今でも意識していらっしゃる。


その、
ブレない姿がとても素敵だと思いました。



いえ、

自分の本当の音楽を全員に届けたいからこそ、
「大収容のドームなどではしない」
とはっきり明言し、
2000人規模のホールツアーを続けていらっしゃるのです。





ライブは、
とっても聴きごたえのある密度の濃い時間となりました。



ちょっぴり残念なのは、
来年はオリンピックで、
どこのホールも確保しづらいことなどで
ツアーはお休みだそうですが、
ぜひまた、お元気で和歌山にお越しいただきたい、と
願う私です。
 


終演後の、和歌山県庁前は、
車の大渋滞とともに、
道路に溢れるお客様たち。


夜遅くまでいつもと違う光景。


皆さん、
余韻に浸りながら、それぞれの街に
お帰りになったことでしょう。



言うまでもなく
余韻に浸ったまま朝を迎えた私です。


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