こんなお盆休みに
超大型の台風、迷惑ですね～。
超大型なので、東京でも
強い不気味な風がずっと吹き続いています。
西日本を縦断した台風。
今日もまだ影響が残りそうですね。
大きな被害にならずに過ぎ去るようにと
祈っています。
どうぞお気をつけくださいね。
さて、東京でのバレエコンクール。
初日が無事終了しました。
初日は、小学生を中心に
5つの部門に、
200人の皆さんがチャレンジしましたよ～。
このコンクールは、
初日が予選、翌日決選、といった
従来の「2段階」のものではなく
「本選」のみ、
一回勝負のコンクールなんです。
「一回勝負」ということは、
今までレッスンしてきたことを
本当に1回で出し切らなければなりません。
私は、今回も
ステージ脇に設けられたアナウンス席で
出場者のエントリーナンバーと曲名を
アナウンスして、
ステージに送り出すお仕事。
次から次へと、
それは、延々と続きます。
私も一回一回が勝負です。
ステージ脇にスタンバイしている
出場者の皆さんは、
真剣そのもの。
緊張感がピークに達しているときです。
それぞれの演目に合わせた
夢のような可愛いチュチュ（衣装）を身にまとい
目鼻立ちを際立たたせたバレエメイク。
髪もビシッと、シニヨンにまとめ、
一部の隙も無いバレリーナたち。
そして、一人一人、
ステージに出た瞬間から、
もうその役柄になりきっての演技が始まります。
今まで重ねてきたレッスンの成果を
ステージですべて出し切るのです。
音楽に合わせて、
手の動き
足の置き方まで
すべて決められた通り。
回転する、跳ぶ、ポーズをとる、
一瞬たりともミスが許されないなかでの
演技。
その緊張感は一体どれほどのものでしょう。
こういった場面でよく言われる言葉
わかりますか？
「普段通りにすればいいからね！」
一瞬、緊張感をほぐしてくれそうなこの言葉。
そうですよね。
良く見せようと思うのではなく
普段通りにやれば、それでいいのよね。
だけど、この、
超イレギュラーな空間で、
「普段通りにする！」って
実は、超難しいことなのです。
まぶしいライトが当たった広いステージで
客席には数人の審査員が目を光らせている。
そんな中で
たった一人で、
いつも通りに踊るなんて、
無理！
といいたくなるくらいの
「超イレギュラー」と
「普段」の
ギャップが大きいです。
この「ギャップ」を埋めるのは、
なんだと思いますか？
それは、もう
「自信」しかありません。
コツコツコツコツ
コツコツコツコツ
積み重ねてきた努力と
「だから私は大丈夫」と
自分に言い聞かせられる強い心。
そこから生まれる「自信」
言い換えれば「自分を信じる力」
なのです。
私のアナウンスも、
最初から最後まで、
「一期一会」の出場者に対し、
同じトーンで、
同じテンションで、
私の「スタンダード」で話しているつもりですが
それだって、
声の出方がイマイチだったり、
出だしがちょっと低かったりと、
自分の中での「ダメ出し」があるのです。
例えば、なにかハプニングがあったりして
ステージ脇では、
また違う緊張感に包まれることもあります。
そんな
いかに「普段通り」に出来るか！
プロとしては
当たり前のこと。
だけど、
表面的には、きちんとやれていても、
実は、内面では、
色々な葛藤があるのですよ～。
コンクールのお仕事をさせていただくようになって
この「普段通り」にすることの難しさを
実は、
私がいちばん感じているのかもしれません。
更に付け加えると、
「普段通り」に出来ているというのは、
周りが判断するもので、
本人は決して普段通りではないということ。
私は、アナウンス席では、
いつも以上の緊張感と
いつ何があっても大丈夫なように
神経をとがらせています。
でも、
アナウンスだけは普段通り。
なんです。
踊っている出場者たちも
ステージ上では、
素敵な笑顔で、
普段通りのしなやかな動きに見えても、
頭の中は、
「次は何、次はこれ！」といったように
いつもの何倍もの緊張感と
冷静な判断力で演技しているのだと思います。
超イレギュラーな空間で、
普段通りの演技。
その差が大きければ大きいほど難しく、
その差が小さくなれば、
本当の「普段通り」に近づいて行く。
バレエコンクールだけじゃない。
こんな場面に、
自分の身を置いて、
チャレンジすることが
もしかしたら、実はとても大切で、
成長につながること、
なのかもしれませんね。
さぁ、2日目。
今日は中学生からシニアまでの
本選審査です。
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