「平穏死」のすすめ　石飛幸三著　講談社

「平穏死」という選択　石飛幸三著　幻冬舎ルネッサンス新書

在宅や介護施設での見取りを希望しても8割近くの方が病院で亡くなるという

現実は日本の終末医療が非常に大きな問題を抱えている事を示しています。

介護と医療が分離してしまったことが大きな要因だそうです。

この問題、いまだ解消されていません。

3月末に母親の妹（94歳）が倒れ緊急入院し、医師が従妹の許可を得ず

高エネルギーの点滴（経鼻）を開始しました。そのお陰か最初は意識が辛うじて

あったのですが、その後意識があるかどうか不明となりました。この病院では

これ以上治療が出来ないと言う事で、転院の話が出て、そこで胃ろうをするかどうか

従妹は判断を迫られましたので、彼女達は相当悩んでいましたが意識が無く、回復の見込みが無いことから　胃ろうをしないことにしたようです。その後、10日を経過していますが・・・苦しむことなく過ごしているとの連絡を受けています。

ただ、命が尽きるのは時間の問題だと思いますが、回復の見込みがない人に対して胃ろうで生きながらえることが医療と言えるのか、人間の尊厳を踏みにじっているのではと思えてなりません。

胃ろう問題を抱えた場合は、色々なケースが考えられると思いますが

是非この本を読んで考えて頂ければと思います。

外国ではこの胃ろうという施術は殆んど行われていません。日本だけです。外国には寝たきり老人も居ない。食べられなくなったら、命が尽きたという確固たる考えがあるようです。もし意識があって、食べられない状態ですが回復の見込みがあるのであれば、延命治療の一つとして胃ろうは有効かもしれません。

平穏死と胃ろうについて考える