プレーオフラウンド初戦――
山雅の対戦相手は、モンテディオ山形に決まった。
その山形だが、特別リーグ最終節前まで3連敗。
決して状態が良いとは言えない中で、最後の最後に意地を見せてきた。
最終節の相手は湘南。
そして、この試合がとにかく衝撃的だった。
ホームの山形は、なんと前半28分までに3得点。
最終的に3-1で湘南を撃破し、4試合ぶりの白星を手にしてプレーオフ7位圏内へ滑り込んだ。
対する湘南は3連敗で地域リーグラウンド終了。
勢いという意味では、完全に山形側へ流れが傾いた形だ。
試合は立ち上がりこそ探り合いだったが、徐々に山形ペースで開始10分。
中盤の競り合いからボールを拾ったシャドー田中渉選手(#21)が、GKの位置を確認すると、なんとハーフウェーライン付近からロングシュート。
これが見事にゴールへ吸い込まれ、山形が先制する。
このスーパーゴールで、一気にスタジアムの空気が変わった。
さらに15分。湘南のパスをカットした右SB岡本一真選手(#19)がそのまま持ち運び、左サイドへ展開。
これを受けたFW柳町魁耀選手(#14)が冷静に流し込み、追加点。
開始15分で2得点を挙げた山形は、湘南を完全に飲み込んでいた。
さらに28分。高い位置でボールを奪ったボランチ吉尾海夏選手(#20)が左SBの川井歩選手(#15)へ預け、そのままゴール前へ侵入。
最後は川井選手の高速クロスに合わせ、3点目を叩き込んだ。
後半に入っても山形の勢いは止まらない。
中村亮太朗選手(#7)を投入すると、ショートカウンターから高橋潤哉(#9)、田中渉らが次々とシュートチャンスを作る。
湘南もCBが攻撃参加するなどリスク覚悟で前へ出たが、山形の守備集中は最後まで切れなかった。
交代選手も勢いをもたらし、終盤は湘南が押し込む時間帯も増える。
83分にはFKのこぼれ球を渡邊啓吾選手が狙ったが、シュートは惜しくもクロスバーの上。
そして後半アディショナルタイムに、何とか湘南が1点を返したが、時すでに遅し・・・
直後に試合終了の笛が鳴った。
山形が3-1で勝利し、7位でプレーオフラウンド進出を決めた。
正直、山雅にとって山形は、かなり厄介な相手だ。
山形は連敗中こそ苦しんでいたが、湘南戦では“前への圧力”と“切り替えの速さ”が完全に戻っていた。
特に高い位置で奪って一気に仕留める形は、山雅にとっても警戒ポイントになる。
一発勝負のプレーオフ。
勢いがすべてを変える。
だからこそ山雅としては、山形に流れを与えないことが重要になるだろう。
鍵を握るのは、攻守の切り替え。
そして球際の勝負。
山雅、難敵・山形との決戦へ――。
いよいよ本日下克上への90分が、始まる。
(つづく)









