1988年12月9日ー昭和42年都電廃止ー
都電は、いま、この前に乗った荒川線だけになってしまった。
むかしは、東京の市内を、くまなく走っていたものだ。
六本木にも、銀座にも、青山通り、西麻布、広尾にも。
都市の交通機関の、まさに、花形だった。
なのに、なぜ、なくなったのだろう。
追い出しのは自動車。
自動車にとって、道の真ん中を走る都電は
いかにも邪魔だった。
レールの上を走るから融通もきかない。
自動車はレールの上を通ってはいけないことに
なっていたけれど、ラッシュになると、そんなこと、
お構いなし。都電も車の渦の中で立ち往生する始末で、
とても走れたものではなかったのだ。
そして昭和42年のきょうの夜、第一次分の銀座線などが
廃止になった。
名残を惜しむ人の波に阻まれ、最終電の出発は
1時間も遅れたほどだった。