1988年10月27日ー定山渓パート2- | LETTER

1988年10月27日ー定山渓パート2-

定山渓(じょうざんけい)。

お父様が日教組の大会を取材してきたところだ。

札幌から、西へ50キロぐらいのところにある温泉場。

バスで1時間半、タクシーで約40分かかる。

白樺の茂る渓谷の左右に、旅館が立ち並び

中心を流れる豊平川の水はとても冷たかった。

しかし、ところどころから流れ落ちる温泉滝は、うっかりすると、

やけどするほどに熱かった。

江戸時代の末期に、修行僧の定山が、アイヌに教えられ、

この温泉をみつけたという。

キリスト教の宣教師が、南米の未開の地に入り

布教したように、日本の僧も、人跡未踏の地を歩き回り、

宗教を広げた。

熊の出てきそうな、山道を白樺の枯葉を踏みしめて

歩きながら、定山がどんな気持ちで、ここへ来たか考えていた。


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