1988年7月13日ークチナシー | LETTER

1988年7月13日ークチナシー

将棋盤や碁盤の中に、四本の足つついた、りっぱなのがあるだろう。

あの足は、真ん中あたりが太くて、独特の形をしている。

お父様も知らなかったけれども、あれは、クチナシの実の形をまねたものだそうだ。

つまり、見物人が、わきから、あーしろ、こうしろという口を出すなという意味が、

こめられているのだという。

つまり「助言無用」のしゃれ。

ずい分、気がきいているね。

いま六弁の白いクチナシの花が、雨の中さわやかなニオイをただよわせている。

一重と八重の二種類があるが、香りは一重の方が、まさるといわれる。

そのニオイの流れはジャスミン。しかしフランスでクチナシから香水を

つくろうとしたが、ついに失敗した。香りは自然のままの方がいい。


LETTER-クチナシ