つきあったこの二年半を、絶対あたしの人生にいかしてやるんだ、
無駄な時間にしないんだと決意しながら、
私はもう一度「ばかやろう」と叫び、すくっと立ち上がった。
そのとたんに涙があふれ出て、
あたしは今までどんなに悲しかったか、
どんなに淋しかったかを、
いちどきに思い出した。
by 川上弘美 『パスタマシーンの幽霊』
そうそう。
悲しみって一度に襲ってくるものです。
そいえば、あんなことがつらかったとか、
実はこんなに我慢していたんだ、とか。
今まで必死に心の中にせき止めてきたものが
何かがふっきれた瞬間に
一度に押し寄せてくる。
どれだけ自分が無理をしていたのかわかる。
たくさん泣いたら
いつしか元気になっていた。
どこか清々しい恋の終わり。
誰もが一度は思い当たるそんな恋。
あなたにもありますか?
明日も一日あなたらしく過ごせますように