覘き小平次 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)/京極 夏彦
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内容(「BOOK」データベースより)

手前は陽炎の如く消えたくとも消えられず、無様に齢を重ねる廃者。薄膜一枚の紙風船。中はがらんどうで御座います―死んだように生きる幽霊役者と、生き乍ら死を望む女。襖戸の隙間からの目筋とこの上ない嫌悪とで繋がり続ける小平次とその妻・お塚。かれらを軸に語られるのは、生者たちの忿恚、悲歎、嗜慾、愛憎…当代随一の戯作者の手によって、山東京伝の名作怪談がいま、甦る。第16回山本周五郎賞受賞作品。


読みました。

怪談のシリーズは、

「嗤う伊右衛門」=四谷怪談

「数えずの井戸」=番長皿屋敷

と、なんとなーくだけど知っているお話がベースになっていたけど、

この、「覘き小平次」は元ネタがさっぱりわからず、なかなか読む気になれずにいました。

『復讐奇談安積沼』というのが元らしいのですが、うーん知らない。

簡単にいうと、

幽霊役だけは絶品の役者・小平次は旅公演に出かけた先で妻の愛人である男に殺されるが、男が江戸へ戻ると、小平次は妻のもとに居た。驚く男に次々に怪異が起き、ついには死んでしまう。妻も非業の死を遂げる。戻った小平次は、生きていたのか?幽霊だったのか?

という話し。


「覘き小平次」では、小平次・妻・愛人の男の3人だけではなく、様々な人が絡むし、3人の関係もただの不倫ではなくって、それぞれに屈折した思いを抱えてる。

みんな異常。

まさに、柳が幽霊に見えるってのが実証されるように、

ある者は、小平次はちゃんと生きてるというし、ある者は死んでいるあれは幽霊だというし。

怪談のシリーズは、せつなかったり、やるせなかったりするけど、

これは、ただただ不気味な感じでした。



そして、


文句を言うなら、

なぜ、又市を出さない!?

絶対、又さん絡んでるはずなのに、なんで今回登場しないのでせう(><。)

悲しいよぉ。。。

巷説シリーズからだと、事触れの治平さんが多く活躍してるんですけど、

治平が語るシーンがすごく好きでした。

「そうしてオノレを騙せ。己で己を騙せ。それしかねェ」

「それでいいじゃねェか」

「楽に生きるばかりが能じゃねえだろうよ」

治平さん、かっこよかったです好




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