最近の領土問題で考えることがあります。
私はこの問題自体を議論できるほど歴史も法律も詳しくないので、別の話題です。
国、国家とは何か?
という壮大な疑問です。
私はちょっと前に会社を辞めてから属する組織が無いと思っていました。
しかし、オリンピックや今回の領土問題をテレビで観ると、
あ~、俺は日本という組織に属しているんだった
と気が付くわけです。
会社員という立場が無くなると、慣れるまでは、大きな空虚感があります。
いろいろ守られていたんだなぁ、と思うこともたくさんあります。
会社という組織と国家という組織が重なって見えます。
そして、国と言う組織は基本的には辞めることはできません。
産まれてから死ぬまで同じ組織内ですごすことになります。
国、国家とは何か?
会社組織と同じで、福利厚生や身分の保証を行ってくれます。
会社組織と同じで、他の組織の人間は排他されます。
会社組織と同じで、面倒なことは専門の部署が代理してくれます。
会社組織と同じで、・・・・
似てますなぁ
さあ、では領土問題を会社の問題として扱うとどうなるのでしょうか。
ビジネスショー会場で、A社が我社のブースの一部にまで看板を迫出している。このA者は歴史的に我社とは親しい間柄ではない。
こんなところでしょうか。
実際は会場のブース割は固定なのでこんなことは起こり得ないのでしょうが、起きたとします。
① 先ずは現場担当者同士が話し合う
② 埒が明かなければ、双方が本社の上司に問題を上げる
③ 最終的には裁判所が仲裁
法治国家なのでけんか(武力)行使は禁じられています。
国に当てはめましょうか。
① 先ずは当事国同士が話し合う
(意見の言い合いという形でこれはやってますね)
② 埒が明かなければ、双方が国連に問題を上げる
(この仕組みがないですね。いきなり安保理でもないですし)
③最終的には(国際司法)裁判所が仲裁
(これも機能しない場合が多そうです)
つまり、①が主になっているわけです。
現場の係長が必死に頑張るしかないのです。
もっとややこしいのは、
②の上司に問題を上げる、が自社の親会社(アメリカ)を持ち出す場合です。つまり、より強い組織と親しいほど有利になる仕組み。
昔は②の後に武力解決という選択肢があったのですが、さすがに、今の国家、そこまで愚かではないはずです。
でも、現場の係長は場合によっては相手を小突いてしまうかもしれません。
そうなると、感情がエスカレートして、本社を巻き込んだ争いになるかもしれないです。
今の、法治国家の日本にでさえ、これを止める仕組みはありません。
どこかの国か日本の現場が、イライラして、花火を、
パーン
と鳴らしたとします。
それが本国政府に伝わるときには、
「相手軍がわが方に対して発砲!」
となりますよね。(感情的な現場は話百倍ですから)
さあ、あなたが総理大臣ならどうします。
現場の自国部隊の正当防衛、緊急避難と称して、応戦許可を出さざるを得ない。
こんな、バカなシナリオが成り立つ前に、なんとかせねばなりません。
だから、絶対、自衛隊を派遣してはいけません。
自国領を主張するならば、何があっても警察マターです。
難しい問題ですが、リスク回避を第一に考えてほしい。
ぬちどたからど、ですから。
・・・おわり