NHK連続テレビ小説「ブギウギ」で再び注目の淡谷のり子、そのテイチクレコード時代の作品を集めたCDが本日発売されました。大戦末期に長年専属のコロムビア(当時はニッチク)との契約が満了になり、テイチクに移籍して1946年(昭和21年)から1951年(昭和26年)まで同社にて洋風流行歌を中心に活躍しました。

今までテイチクでの個人物の復刻盤は制作されず、代表作の「君忘れじのブルース」が復刻されたのみで、昨年末のコロムビアの5枚組CDに「或る夜の帰り路」と「東京ルムバ」が復刻されました。テイチクはSP盤の製造終了時に原盤(金属製)を処分しており、当時に市販されたSP盤が唯一の音源になりますが、占領下の日本は物資不足が激しく、レコードも再生材料や代用材料を混入して製造されました。ですので、レコードの摩耗も激しく、新品同様のレコードも材質によるノイズが出ますが、今回は上程度のレコードを厳選して淡谷のり子の美声を追求しました。未復刻作品が多数ながら、既復刻作品も「東京ルムバ」「君忘れじのブルース」「別れのブルース」は従来よりも良質のSP盤を使用して音質を向上させました。収録作品の音源情報も完備しており、2020年8月発売の12枚の復刻盤の続編です。
販売はテイチクオンライン限定、CDタイトルは『淡谷のり子 全曲集』です。