2013年9月1日

消費税ヒアリングは全くの猿芝居でした。御用学者と御用有識者の「イエスマン」を揃えてのヒアリングに何の意味があるのでしょうか。斯かる連中は体制迎合形で「聖戦完遂」・「本土決戦」を叫び、体制一度変わるや声高々に「一億層懺悔」を叫ぶ主体性の無い連中です。連中にとっては消費税が3%上がろうが痛くも痒くも無く、所謂庶民感覚なぞは期待する方が土台無理です。この60人の年収を是非とも表示して欲しいもので、4桁(単位:一万)は当然で5桁も半数以上は居りましょう。一万円札が鼻紙程度の連中に増税の有無を問うなぞ最初から結論は出ており、かえって腹立たしいものです。
また、折角定着した税込み表示が廃止され、購入金額が判然としない外税表示が許可されましたが、これが実に迷惑千万な方式であり、購入者には「幾ら払うのか」が明瞭に表示されれている事が何よりも重要なのです。昨今はカタログ・パンフレットでも価格を明示するのを避ける傾向があり、これは広告業界人の価格を表示するのは野暮との誤れる風潮が蔓延した結果です。購入者が知りたいのは「支払う価格」であり、如何なる能書きも価格には到底敵いません。支那事変から大東亜戦争終結まで増税は頻繁に行われましたが、如何なる商品にも必ず現時点での税込価格が明示されておりました。これは販売側には負担になりますが、購入側には便利な事です。昨今では販売側が優先されて購入側が損をする傾向が著しく、今回の外税表示も同例の帰結です。政治に於いて大切なのは国民の福利を最優先する事であり、現在の日本では企業最優先、国民後回しです。ナチスは法人税を増税し、国民の負担を減らし希望を与えたが故に政権を維持出来得たのです。今回のヒアリングの中に外税方式を歓迎して恒久化を提唱した者(おんせん県観光誘致協議会長)が居りましたが、実際に現金にて買い物なぞした事の無い人物の発言であり、同世代と知り体制側の旗持ちは特に不愉快でした。

音楽史研究家 郡修彦