2011年6月22日

本日は夏至、今の時期の東京は日没が遅く19時を過ぎても明るく、明け方は4時で早くも白んできます。これからは少しづつ日没が早まり、二学期が始まる頃には随分と早い夕暮れになります。
時に、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」は実は誤訳で、正しくは「夏至祭りの夜の夢」との由。原語のMIDSUMMERを真夏と誤認した様で、文学分野では「真夏」の表記は減っていますが、音楽の分野ではメンデルスゾーンの作品には未だに「真夏」が使用されています。有名な結婚行進曲は「真夏の夜の夢」組曲の中の一つで、最後は目出度く終わる故に結構ですが、ワーグナーの結婚行進曲は悲劇的結末の楽劇「ローエングリン」で使用される故に本当なら好ましくは無いのです。日本人は原典を知らずに感性で使用しますから、知識のある人は実は密かに失笑しております。

音楽史研究家 郡修彦