2010年1月18日

本日はシンクロニシティの連続でした。
シンクロニシティとは偶然の一致や事柄の連動を指すもので、小生は12年前に女友人から説明されて始めて納得し、それ以前に生じた不思議な出来事の全てに合点が行きました。言葉が増えると説明が容易になるもので、「オタク」とか「萌え」なぞは実に便利な言葉です。
本日、生業先(図書館)で同僚とH・G・ウエルズの「宇宙戦争」話をしますと、直後に同僚が目を通した新着雑誌の中に同書が登場しました。
取引先の営業担当の女性は頭脳明晰で神出鬼没の佳人で、恰も峰不二子の如しと同僚と話しますと、新着雑誌の中に名前が登場しました。
新着雑誌の「山と渓谷」の中で熊と遭遇した場合の対処がありましたが、夕食時の友人との会話で自転車旅行時の熊との遭遇回避の話が出ました。
小生の曾祖母の実兄の高橋山風の件を昨夜にインターネットで検索して調べておりますと、徳田秋聲からの代筆依頼の件がありました。本日、10日に偶然の再会の女性と話しますに、彼女は徳田秋聲と接点のある作家の飯田青涼(実在の人物)の孫と自称(未確認ですが多分虚偽)、徳田秋聲年譜を見ますと両人が前後して登場していました。これは10日の偶然の再会と本日の会話が無ければ永遠に判明し得なかった事で、若しも昨夜に小生が高橋山風の件を検索しなければ、或いは本日の話に登場しなければ一方通行で終わった事です。
昨日、買い物の帰りに李白の「春夜桃李園に宴するの序」の冒頭の名文句が頭に浮かびましたが、本日、帰宅して朝刊に目を通しておりますと全面広告の宣伝文句に使用されていました。
人生の妙味と申しましょうか。シンクロニシティとは実に不可思議千万と評するより他に言葉が見当たりません。小生の人生では予め未来に生ずる出来事を無意識の内に想定して準備する事が多々あります。12年前に復刻作業を担当した古賀政男のCD(16枚組)では節目の年ですので集大成を私案しますと、制作担当者から寸分違わぬ企画を依頼されました。同CD収録の「さらば上海」はピッチが大幅に狂っており、修正の旨を編集担当者に電話を入れますと、ちょうど同曲の編集作業に着手する刹那で、「TV電話をお持ちですか」と言われた程です。ナイト・シャマラン監督の映画「サイン」が同系の作品で、結末のB級映画以下の設定には失笑以外にはありませんが、小生の場合は正鵠を射得ますので不思議です。

音楽史研究家 郡修彦