1930年代の後半から1950年代半ばまで活躍した美人歌手の三原純子が亡くなり本日で60年となりました。岐阜県の白川村出身で、「南から南から」が最大の流行作品として知られており、タイヘイレコードからデビューし、キングレコードを経てコロムビアレコードで活躍し、戦後はテイチクレコードに足跡があります。個人CDは無く、伴侶の楠木繁夫をとの5枚組CDにて足跡を偲ぶ事が出来ます。

1949年1月3日に公開された東横映画「にっぽんGメン 難船崎の血闘」の中で酒場の歌手として「しのび泣く雨」を歌う場面が数少ない動画です。同作品は「多羅尾伴内」の脚本家の比佐芳武による同工異曲の娯楽作品であり、鑑賞可能な現存作品です。

また、1952年1月3日のラジオ番組の第二回「紅白歌合戦」にも出演しておりますが、こちらは音源が保存されておらず、歌唱作品に異説が有る状態です。

来年は生誕100年ですので、昭和歌謡史の歴史的記録として個人CDを是非とも各社協力にて発売してほしいものです。

 

音楽史研究家 郡修彦

「浮名峠」が市販商品の最後です。